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家賃保証の魔法がとけた「かぼちゃの馬車」、被害が拡大した4つの問題点=姫野秀喜

2. 過剰融資の問題

以前にも当メルマガで書きましたが、仮にも銀行の免許を取得しているものが、業者の立てた楽観的見通しで作られたシェアハウス事業計画のリスクを見抜けないとしたら、それは能力不足といえます。

見抜いていたとしたら、それは最初から破たんする可能性がある事業に融資したということで、どうなん? と思います。

ただ、銀行の融資は、あくまで個人への融資なので、シェアハウスの事業が破たんしても、サラリーマン投資家が務めている会社の給与から支払えると踏んでいたかもしれません。

融資対象となるもともとの年収基準がとても高いので、シェアハウスが回らなくても、会社の給料から払えるかを、ちゃんと計算していたのかもしません。

個人の給与所得を加味して、とりっぱぐれがない状態であれば融資してしまうのは、銀行も営利企業である以上、当然のことと言えます。ですので、この点について私は銀行を非難することはできないと思います。

3. 私文書偽造などの不正

報道によれば、資産の内容を改ざんし、実際の預金額よりも多めに見せるということを示唆されたオーナーもいたとのこと。

仮に、本当に私文書偽造を行っていた場合、懲役罰金などが科せられる可能性もありますし、示唆した不動産業者やそれを受け入れたオーナーなども危ういです。

また銀行がその事実を知っていたにもかかわらず隠していたとしたら、銀行もまずいことになります。よって、銀行側は絶対に事実は知らなかったと主張するはずです。

この不正は結構危険です。仮に銀行が不動産業者とオーナーから資産状況についてだまされただけであると主張された場合、オーナーや不動産業者のみに責任が被さってしまう可能性があるからです。

資産の水増しや森友学園のような金額の違う二重契約書などは絶対にやってはいけないのです。

Next: オーナーも勉強不足と言わざるを得ない。保証の糸口を掴むには…?

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