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V字回復マクドナルドと苦戦するモスバーガー、なぜ明暗が分かれたか?=栫井駿介

どちらも優待狙いの投資がメイン

証券アナリストとしてそれぞれの株価に目を向けると、日本マクドナルドのPERは32倍、モスフードサービスは43倍と、いずれも平均的な水準である15倍と比較してかなり割高な水準となっています。

株価がやけに高いのは、恐らく株主優待狙いの投資家が多いからだと考えます。マクドナルドに関しては、大赤字を出したときにも全く株価は下がりませんでした。下がる瞬間に買いを入れる優待投資家が多いのでしょう。

モスフードサービス<8153> 週足(SBI証券提供)

モスフードサービス<8153> 週足(SBI証券提供)

日本マクドナルドホールディングス<2702> 週足(SBI証券提供)

日本マクドナルドホールディングス<2702> 週足(SBI証券提供)

純粋な業績から見た株価は両社とも割高な水準と考えられるため、価値重視の長期投資家にとっては判断が困難な銘柄と言えます。

逆に、価格変動を気にせず、純粋に株主優待狙いの投資家なら参入する価値はあるでしょう。もし株を買うのなら、自分の好きなお店の株を買い、優待券を使ってお得に食事を楽しんではいかがでしょうか。


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image by:roroto12p | TY Lim / Shutterstock.com

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2018年2月27日)

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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