ドル円100円も見えてきた。日経平均と為替、3月の展望は=江守哲

日本市場が荒れる背景には、米国市場の動向に加えて「円高」があります。なぜここまで円高が進むのか。3月の日経平均・為替の想定レンジとともに解説します。(江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて

本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2018年3月5日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:江守哲(えもり てつ)
エモリキャピタルマネジメント株式会社代表取締役。慶應義塾大学商学部卒業。住友商事、英国住友商事(ロンドン駐在)、外資系企業、三井物産子会社、投資顧問などを経て会社設立。「日本で最初のコモディティ・ストラテジスト」。商社・外資系企業時代は30カ国を訪問し、ビジネスを展開。投資顧問でヘッジファンド運用を行ったあと、会社設立。現在は株式・為替・コモディティにて資金運用を行う一方、メルマガを通じた投資情報・運用戦略の発信、セミナー講師、テレビ出演、各種寄稿などを行っている。

日本市場を荒らす「円高」。2018年全体と3月の想定レンジは?

日本株は重要な局面

日本株は依然としてかなり不安定ですね。2日には大きく下落しました。チャート見ると、気分が滅入りそうですね。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

2日の夜間取引でも大きく下落し、先物市場では一時2万600円台にまで突っ込みましたね。これをリアルタイムで見ていた方は、「もう終わりだ」と思われたのではないでしょうか。私もここまで下げるとは想定していませんでした。

それでも、最終的には米国株が安値から大きく戻しましたので、辛うじて暴落は避けられています。

この週明けに戻り歩調に入ることができれば、2日が底値だったということになるでしょう(※編注:原稿執筆時点3月5日朝7:00。結果は前週末比139円安の2万1042円で続落となった)。しかし、今週は週末に米雇用統計も控えています。まだまだ予断を許さない状況が続きそうですね。

この下げはさすがにやり過ぎか

さて、市場の不安定さの背景には、米国市場の動向に加え、円高が背景にあります。

円高については後述することにして、やはり外国人投資家が買ってこないことが下げにつながっている面があると思われます。むしろ、空売りが増えているのが今の市場の特徴でしょう。2日の空売り比率はとうとう48.4%にまで上昇し、過去最高を記録しました。これを売りすぎと判断するのか、それだけ弱いとみていると判断するのかで、この空売りに対する評価は全く違うものになります。

とはいえ、直近のこの下げはさすがにやりすぎのように思います。騰落レシオの割高感もすっかり解消されており、むしろ割安感が出始めています。

また、日経平均のPERも12.58倍と、相当低い水準にあります。こうなると、常識的に見れば、二番底形成で反発との絵が描きやすくなるのではないかと思います。

かなり希望的観測ですが、過去のデータから判断すれば、このような考え方が妥当でしょう。

基調は下落トレンド

もっとも、基調はまだ下落トレンドです。これだけは紛れもない事実です。ですので、相当値を戻していかないと、基調の転換は確認できないことになります。

今後は日本市場で2万950円の直近安値を割り込むようなことになれば、さすがに長期的な下落基調入りの可能性を視野に入れざるを得なくなります。

そうなってしまった場合には、割り切りも必要になりそうです。つまり、下落基調入りと判断し、手仕舞い売りだけでなく、ショートを検討するということです。

こうなると、「割安だから買い」という評論家的な見方を鵜呑みにすると、市場からの退場を迫られます。ですので、マスコミに出ているのんきなアナリストや評論家の発言にはあまり耳を貸さないほうが良いと思います。

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