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9月総裁選は安倍vs麻生に? 政争の具にされた日銀人事=藤井まり子

「日本の失われた25年」を作りあげた守旧派の面々

「守旧派 vs. 改革派」という対立軸で眺めるならば、守旧派は、日本財務省をはじめとする増税派です。「1%インフレで十分だとする人々」で、金融引き締め派です。

この守旧派には、財務省に洗脳された守旧派の政治家(麻生氏や野田聖子氏や石破氏などなど)や、大手新聞社、経済連などの大企業の経営陣も含まれます。もちろん、大手都市銀行も地銀も、この系列のシンクタンクやエコノミストたちも、こういった守旧派です。

さすがに、日本国内のシンクタンクや著名エコノミストたちが「日銀、出口近し」と大きな声で唱えれば、それが間違っている内容だとしても、AIを駆使したCTAヘッジファンドの一部は、「円買い日本株売り」トレードを行ってしまうわけです。人工知能は「悪い人間がついているウソ」は見破れないのです。

もちろん、金融緩和の出口を急ぐ日銀幹部もこういった守旧派です。「長期金利目標を引き上げよう」と言っているような日銀幹部も、それを支持するエコノミストも大新聞も、日本財務省の「差し金」なのです。

彼らは一人一人はエリートなんです。偏差値も高いし高学歴なのです。会ってみると、とても好感度の高い気さくな人だったりします。

が、この日本では、高学歴の人々が大勢終結すると、なぜか「腰が抜けそうなくらいのアンポンタン」になることが多いのです。それは歴史が証明しています。彼ら高学歴エリートたちは、終結すると「日本経済が駄目になるように、駄目になるように」行動してしまうのです。

こういった守旧派こそが「日本の失われた25年」をつくり上げてきた戦犯です。

守旧派は「自分たちだけ逃げ切ればいい」という考え

「失われた25年」は当メルマガで幾度も取り上げてきましたが、人災だったんです。もう病気なんです。中世で言えば、「天動説」を信じる人々です。

守旧派を支持する人々は、「自分の世代だけでもいいから逃げ切ろうとする人々」です。「日本経済の将来がどうなっても構わない。デフレ脱却できなくても構わない。インフレは1%くらいで十分だ」といった人々です。足し算掛け算は得意なんだけど、高等数学ができない…。どういうわけか、ケインズ経済学が苦手。

もちろん、一般に人々でも、地方都市の年金生活者や、いや都市部の年金生活者でさえも、「景気が良くなってインフレになるのは嫌だ」「物価が上がるのは嫌だから不況のほうが良い」と、はっきりと言う人は多いです。

彼らは「(年金財源が足りなくなるのは嫌だから)不況に後戻りしてもよいから消費税も上げてほしい」という人々です。けれども、増税してデフレに後戻りしたならば、年金財源こそが真っ先に狙われ、「マクロ経済スライド制で年金は減額される」のです。

しかし、彼ら年金生活者はこういった「仕組み」がよくわからないんです。厚労省にすぐ騙されてしまいます。そういう人々が、日本の守旧派を支持していたりします。

Next: 守旧派・麻生氏を封じ込めるのための「黒田日銀続投」か?

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