なぜ貯金ができない? バフェットの「貧乏時代」に隠された貯蓄のコツ(後編)=俣野成敏

今回は「手残りを多く残す方法=貯蓄」についての後編をお送りします。前回は、ピケティの研究などを引用しながら「なぜサラリーマンの給料が上がらないのか?」ということや、「なぜ貯蓄が必要なのか?」という、理論的な部分についてお話しました。

本稿では事例を見ながら、「お金を貯められる人とそうでない人の違い」について明らかにしたいと思います。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳でグループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらに40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、日本経済新聞出版社からシリーズ2作品目となる『トップ1%の人だけが知っている「仮想通貨の真実」』を上梓。著作累計は39万部。2012年に独立、フランチャイズ2業態5店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、『日本IFP協会公認マネースクール(IMS)』を共催。ビジネス誌の掲載実績多数。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』1位に2年連続で選出される。一般社団法人日本IFP協会金融教育研究室顧問。

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2018年4月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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人は「自分のためにならないこと」ばかり選んでいる

一般に、「人は自分の利益を優先する」と言われていますが、それは必ずしも真実ではありません。人が本当に「いつも自分のためになることを選択している」というのであれば、貯蓄やダイエットも難なくできなければおかしいのではないでしょうか。

実際は、多くの場面で「これをすれば自分のためになる」とわかっていながら、人はそれをやろうとはしないものです。それは「自分はだらしのない人間だから」とか「貯蓄もできないダメ人間だ」ということではありません。もともと、人間とはそういうものです。老後破産と言われようが、下流老人に恐怖を感じようが、心の中では「まさか自分がそうなったりはしないだろう」と思っています。

今の生活を変えたくないのが人間です。けれど、そんな人間でも変わることがあります。それはどういう時かと言うと「困った時」です。

私の知り合いの経営者は、もとは優秀なセールスマンでした。がむしゃらにやって社内の最高記録を度々塗り替えるほどの成績を残しましたが、サラリーマンに馴染めずに起業します。その抜群の営業センスによって、家族経営でも売上は年に1億5000万円ほど上がっていました。ところが初年度にお願いした税理士とケンカ別れとなり、以来、会社の決算も行わずに放ったらかしていました。ご本人曰く「当時はぬるま湯に浸かった経営をしていた」そうです。

設立6年目を迎えたある日、いきなり国税庁の職員がやってきます。職員に言われるままに紹介された税理士に計算してもらったところ、滞納していた税金に延滞金が付いて、何と3000万円もの税金を支払うように言われました。知り合いがいつものようにケンカ腰で臨むと、職員から「税金を払うか会社を畳むか」の選択を迫られました。

知り合いは成り行きで起業しただけで、独立に思い入れもありませんでした。なのに今、会社を守ろうとしている自分を発見しました。数名いた社員の中には、結婚して子供ができた者もいました。知り合いは銀行を訪ねますが、税金を払っていない会社にお金を貸す所はありません。それでも探し続けて、ついにある信用金庫の副支店長の計らいで、お金を借りることができました。おかげで危機を乗り越えることができ、今では創立20年を超えています。

この事例は少々極端な例だったかもしれませんが、逆に言えばこれくらいのことが起きない限り、人は自ら変わろうとはしないのです。

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