「一般庶民」が資産運用で取るべき3つの戦略
前置きが長くなってきましたが、我々のような一般庶民が資産運用で取るべき戦略は、「長期」「分散」「積立」の3つです。この3つが重要な理由は、特に投資する人が素人であればあるほど、リスクを分散させる方が良いからです。
長期というのは上で書いた通りですが、資産を引き出すタイミングによるリスクを分散していることになります。短期で見れば資産価値は上限しますが、中長期で見れば右肩上りで上がっていくという意味で、長い期間保有すればするほどリスクが分散されます。
分散というのは、有するアセットクラスを分散するという意味です。特定の一社の株式を購入するよりも、100社の株式を保有した方がリスクが分散されます。また株式だけではなく、債券、不動産、エネルギーといった具合に、アセットクラスを分散させることで、さらにリスクが分散されます。
積立も実はリスク分散になります。この場合、例えばあなたは1,000万円を資産運用する場合、今日1,000万円分の投資を行うよりも、100万円ずつ10回に分けて投資を行った方が、投資時点での資産価値を分散させることができ、リスクが低減されます。
では、前置きが長くなってしまいましたが、これらの点を踏まえて具体的な方法に入ってしたいと思います。この記事で紹介するのは以下の内容になります。
- 準備編:資産運用を始める前に最初にすべき3つのこと
- 初級編:ロボアドバイザー
- 中級編:自力でインデックス投資
- やや上級編:アクティブファンド投資
- さらに上級編:自分で株式投資
- もっと上級編:仮想通貨投資
準備編:資産運用を始める前に最初にすべき3つのこと
資産運用を始める前に、きちんと計画を立てる必要があります。
まずは毎月の生活費も正確に把握しましょう。そしてその生活費の3倍~6倍程度の現金は、資産運用に投じるのではなく、現金として保有しておきましょう。
その上で、毎月の積立金額を決めて下さい。
素人が資産運用を行う上で一番重要なことは、一度決めたルールを守り続けて、日々自分の資産のことを何度も何度も気にすることなく勝手に資産が増えていくような習慣を作ることです。
一般庶民の場合、最初のうちは自分の資産価値がどの程度になっているのか日々気になってしまうかもしれませんが、毎日株価をチェックするようなデイトレーダーのような状態になってしまうのは本末転倒です。
英語だとSet & Forgetというのですが、一旦最初に正しく設定を行い、後は月に1回程度確認すれば済むような精神状態になるのが理想的だと言えるでしょう。