5年で株価5倍のニトリ。もう2度と割安成長株を見逃さなくなる視点とは?=栫井駿介

ニトリ<9843>の株価はこの5年間で5倍に上昇しました。今が5年前だとして、バリュー株投資家は買えたのか? 当時にタイムスリップしたつもりで考えます。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

まさに「お宝銘柄」だったニトリ。続く成長銘柄を見つけるには?

5年前のPERはなんと10倍!

ニトリホールディングス<9843>の株価はこの5年間でほぼ一本調子に5倍に上昇しました。今が5年前だとしたら、バリュー株投資家は買うことができたのか、当時にタイムスリップしたつもりで考えます。

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5年前の2013年においても、ニトリは国内最大の家具販売業者でした。ユニクロと同様のSPA(製造小売業)として、業界に旋風を巻き起こしました。当時でもすでに26期連続増収増益を達成しています。

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2013年といえば、私がちょうど結婚して新生活を始めた頃です。家具を揃えなければならないので、買い場所として真っ先に選択肢に挙がったのがニトリです。そのくらい人々に浸透し、ほとんどの人が知っていた銘柄だったと思います。

しかし、これだけの業績を残していながら、株価は鳴かず飛ばずでした。2010年から2013年にかけてはほとんど横ばいです。

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伸び悩んだ理由は「成長性の鈍化」だと思われます。増収率は3年前の17%から5%にまで低下してきていました。「増収増益もそろそろ限界だろう」という投資家心理が働いたと考えられます。

株価が横ばいの一方で、増収増益は続いていますから、利益の増加に伴いPERは低下を続けます。その結果、2013年2月期にはなんとPER10倍にまで低下していたのです。

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PER10倍といえば平均を下回り、十分割安と呼べる水準です。成長が鈍化してきたとは言え、よほど不安材料がない限り長期投資家は目をつけるべき水準と言えます。

Next: お宝銘柄だったニトリ。投資家にとっての不安要素は何だったのか?

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