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北朝鮮の「非核化」で泣くのは日本政府と自民党。なぜ金正恩は折れたのか?

米国は戦争モードへ入っていた

さらにはリカーズは、今から約1ヵ月前、金(ゴールド)による資金運用の専門家として北朝鮮情勢の行方について質問されたときにも、同じように答えています。

彼が言うように、金(ゴールド)の価格は確かに跳ね上がって、1トロイオンス当たり1364ドルの高値(4月12日現在)を付けており、恐怖指数も20ポイントを超えてきました。

この2~3週間の状況の変化は、レックス・ティラーソンが、突然、国務長官を解任されて、その後釜に元CIA長官だったマイク・ポンペオが就き、マクマスターが大統領補佐官を解任されて、ネオコンのジョン・ボルトンがその後任に当たるなど、北朝鮮への先制攻撃を躊躇しない強力な布陣が敷かれるなど、まさしく戦争モードに入っています。

そして、オスプレイ5機が横田基地に配備され、重篤患者用ベッド80床を含む1000床のベッドを持つ米軍の巨大病院船(MERCY)が東京港にやってくるなど、現在の状況を見る限り、明らかに米軍は臨戦態勢にシフトしたようです。

北朝鮮への無言のメッセージ

これらの一連のワシントンの動きは、実は、対北朝鮮外交においては、もっとも有効な対話形式なのです。

トランプ政権が金正恩に向けて発している無言のメッセージは、「われわれは、朝鮮半島の非核化に向けて今度は本気だ。北朝鮮が交渉から降りるのであれば、われわれは間髪入れず先制攻撃を加えるだろう。結果は、火を見るより明らかだ。やせ我慢するな。われわれの言うことをきけば、黄金のキャデラックを進呈しよう。そうではないなら、金王朝の死あるのみだ」…

ジム・リカーズは、去年(2017年)の秋から、北朝鮮と中国に向けてのトランプのメッセージを代弁するかのように、「米軍が北朝鮮に先制攻撃を加えることは確定的だ」と、さまざまなメディアに出て言い続けてきました。

リカーズは、そうした役割を果たすことで、CIAが彼のビジネスに役に立つ情報を小出しにしてくれることを期待しているのです。

これらのメッセージから、北の将軍様が読み取ったのは、「私が核廃棄へ向けて本当に動き出せば、トランプは、黄金のキャデラックを私にプレゼントしてくれるという約束を守ってくれそうだ」ということです。

Next: 米国の「恫喝」を受け入れた金正恩。しかし米朝会談開催はまだ危うい?

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