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世界的な株安の前兆か?原油、金、銅「コモディティ全面安」の意味を考える

調整ムードを強める日本株と、下げ止まらない商品相場。投資信託に精通し、SEの経歴を活かしたツール提供も行うのりたま氏は、「久しぶりにシックスセンスが発動!この違和感はヤバイかもしれません」として、株式投資にも役立つ原油・貴金属相場の見方、考え方を解説しています。

下げ止まらない商品相場。投資ではこの「違和感」を大切に

調整ムードを強める日本株

前週の日本株は一時的に上昇する場面も見られましたが、全体的には下落傾向です。

為替に連動しているところが見られますが、海外要因が影響していそうな動きです。為替の動きだけ見る限り、下値は限定的になっているので、日本株も下げは限定的かもしれません。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

ただし日経は高値更新できず、Wトップのような形になっており、相場的には勢いをあまり感じないものとなっていますので、しばらく停滞する可能性はなくはないです。

また前週末(24日)に中国PMIの指標が悪かったことで下げたのは、ちょっと気になるところです。(※編注:中国PMIは製造業の購買担当者へのアンケート結果を指数化した景気先行指標のひとつ)

ちなみに指標はこちら。

Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値

結果:48.2 予想:49.7 前回:49.4

上海総合指数 日足(SBI証券提供)

上海総合指数 日足(SBI証券提供)

前回に引き続き、現状維持の50を下回っていますが、景気減速のトレンドには歯止めがかかっていないなと感じるものです。

そんな中、コモディティ(商品)相場が総崩れ

原油先物(WTI)

WTI原油 日足(SBI証券提供)

WTI原油 日足(SBI証券提供)

下げ止まる様子もなく、下落が続いています。なんとも言えませんが、次週以降、安値更新する動きが出るかどうかに注目です。

CRB国際商品先物指数

CRB指数チャート(ゴールデン・チャート社)

驚いたことにこちらは、安値を更新してきました!

原油の下落は当然ですが、それ以上にコモディティ全体が下落しているということで、ちょっと嫌な雰囲気を感じます。

200ptまで一旦下げそうです。下手すると、リーマン・ショックの安値を更新することもありえます。

なんでしょ。中国の影響も感じられずにはいられません。

コモディティがこんな状況ですから、ブラジルレアルなど資源国通貨も厳しいことでしょう。ブラジルはただでさえ経済状況が良くない上に、米国の利上げ影響を受けていますから、トリプルパンチです。

米ドル/ブラジルレアル

米ドル/ブラジルレアルチャート(Yahoo! Finance)

ブログでもお伝えしましたが、ついに安値を更新しました。これはすごいです。

他の資源国通貨はもちろん、アジア通貨など、新興国通貨はもれなく通貨安傾向にあり、米国の利上げやコモディティの下げなど色々なものがどっと押し寄せている印象です。

アジア通貨も週末に通貨安となっているところが多く見られますので、中国の景気減速を意識した動きが来ているのかなと思うところです。

金先物(COMEX)

Gold先物(COMEX) 日足(SBI証券提供)

Gold先物(COMEX) 日足(SBI証券提供)

先週分析したとおりの動きです。一気に1100割れの下落となりました。節目付近までまだ下がりそうです。

銅先物(COMEX)

Copper先物(COMEX) 日足(SBI証券提供)

Copper先物(COMEX) 日足(SBI証券提供)

ついに下値更新!こりゃヤバイな。歴史的な大暴落くるかも。やっぱり中国の影響が大きいと感じるものです。

いや~、コモディティ全下げですよ!

ここまで全てが下落するなんて、あまり経験がないことだと思います。これもしかしたら、ヤバいかもしれません。

世界的に株価が大幅下落なんていう可能性も否定できないものを感じます。ものすごく嫌な感じがします。

あなたはどう思ったかわかりませんが、投資において違和感を感じることはとても重要です。

もちろん何事もなく落ち着いてくれればいいのですが、少なくともこんな状況では投資に強気に出たくないところです。

世間もコモディティ相場に注目しだすのは必至だと思いますので、みなさんもこれからはコモディティ相場に注目しておいたほうがいいです。

コモディティ相場の下落は原油の影響が大きいのですが、ここにきて中国の影響が含まれだしたと思うので、コモディティがなぜ下落しているのかを見極めながら考えて投資してください。

VIX指数(S&P500 ボラティリティ・インデックス)

VIX指数チャート(Yahoo! Finance)

世界相場の動きとしては、米国市場で大きく反応し始めることが想定されるので、VIX指数の動きには注目しておくといいかもしれません。(編注:VIX指数は恐怖指数とも呼ばれ、投資家が相場の先行きに不確実性を感じる局面で上昇。S&P500オプション取引の値動きから算出される)

今のところ低位で推移していますから問題ありませんが、これが急上昇するときには要注意と思っておいてもいいと思います。

株価が下落している割には、低水準を維持しています。米国の決算はあまり気にしすぎない方がいいのかもしれません。しかし、前週末の上昇はちょっと気になる動きです。もしかして中国の経済指標が影響しているのかなと思いました。

毎月分配投信の本当のこと のりたマガジン』(2015年7月26日号)より一部抜粋
※太字と編注、チャート画像はMONEY VOICE編集部による

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