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中国当局がひた隠す本当の「GDP成長率」を、人工衛星と人工知能が明らかにする日

ここに来て中国株に下落シグナル

人民元の下落圧力を阻止したお陰で、中国株は緩やかな上昇トレンドを描き出していますが、ここにきて、再び下落のシグナルが出ています。

とはいえ、中国の外貨準備高は、2017年7月末には3.08兆ドルまで回復し、その後も、2017年1月末の3兆1610億ドルまで漸増してきました。しかし、2月末は、一転して3.134兆ドルと、13ヵ月ぶりに減少に転じました。

中国株は、それに敏感に反応して、再び下落のシグナルを発しています。

この間も、メディアは、「中国のGDP6.7%に減速 26年ぶりの低水準」と報じてはいたものの、果たして、前年比6.7%の経済成長が「低水準」と言えるのかという問題は残ります。

ただし、これまで中国国家統計局から出されてきたデータが、本当に正しいのであれば、6%台の経済成長は「低水準」と言えるのかも知れませんが…。

外貨準備が枯渇すれば、中国市場の素顔がわかる

要するに、中国株は、人民元の流出を食い止めることによって上昇するのです。

逆に言えば、人民元を買い支えるための外貨準備が枯渇すれば、中国市場の素顔を見ることができるということなのです。

中国の金融当局にとって、外貨準備とは株式市場に施す厚化粧にほかならず、それが不足してくれば、徐々に下から現れる中国のスッピンに誰もが興ざめするはずです。

2017年以来、中国市場はずっと赤信号

悪いことに、依然として人民元の下げ圧力は弱まっていません

それでも「かろうじて3兆ドル台をキープしているのだから心配ない」というエコノミストもいます。

しかし、中国は米国債を1兆2000億ドル程度保有しており、これに加えて、外国からの投融資もすべて外貨準備として計算に入れているので、正味、流動性のある資産は2兆ドルをゆうに下回っていることになります。

人民元を買い入れて中国株を下支えするための資産は、おそらく1兆ドル程度しかないものと考えられます。すでに、中国株は、2017年以来、赤信号が点滅したままなのです。

Next: 平然と続けられる公式統計の改ざん。中国の素顔を見る方法はあるのか

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