実際に計算してみる
で、いくらくらいの規模の物件になると、ペンキ塗りをするよりも物件を探すことに時間を使ったほうが良いのか、簡単に計算してみました。
【物件に使う全時間を算定】
物件の購入にかかる時間は私の経験則から、良い物件を探し出すのに100時間、現地調査に16時間、売買に8時間、金消に8時間くらいで考えましょう。
管理運営は毎月1時間、修繕や入居の手配などで毎年8時間、確定申告などで8時間の年間28時間かかり、20年で560時間です。
物件の売却にかかる時間は、売買に8時間、銀行関係に8時間くらいで考えましょう。
上記すべての合計時間は「708時間」。これは物件を探し、購入して、20年間保有し、売却するまでにかかるすべての時間です。
【物件の生涯収益を計算】
ペンキ塗りは4時間程度で5万円くらいと想定して、時給12,500円とすると
708時間×12,500円=885万円となります。
物件が売却まで生涯にわたって稼ぎ出す金額が885万円よりも高ければ、ペンキ塗りの時給を超えるということになります。
【物件の購入価格、売却価格を算定】
物件の保有期間を20年、保有期間中の手取りは、毎年物件価格の2%、物件の売却金額は、購入金額の70%程度とします。
20年で30%程度しか値下がりしないと想定します。これはなかなかに優秀な物件ですね。なかなかこれほど優秀な物件を購入できている投資家は少ないと思いますが、今回は優秀な投資家という前提で話を進めます。
で、このあたりからだんだん計算がややこしくなってきたのでエクセルで計算しました。
毎年の家賃収入と売却価格およびそれに付随する費用から逆算して、物件価格1,610万円のものを購入できると、おおよそ時給が12,500円を超えることになります。
なお、売却時に大損して、物件価格の50%程度に下落してしまった人は、その分だけ時給が下がるわけですから、物件価格2,370万くらいのものでないと、時給が12,500円未満となります。
結論:安い物件なら自分でペンキを塗れ
ペンキ塗りの時給(12,500円)を超えるには、最低でも1,610万円以上の物件を探すことに時間を費やす必要がある。
物件価格が半値まで下落する物件の場合、2,370万円以上の物件を探さないと、ペンキ塗りの時給には届かない。
まぁ、そう考えると、3,000万円程度の手ごろな物件を探している人は、おおよそペンキ塗りを人に頼んで、その浮いた時間で物件を探したり購入したほうが良いことになります。
そして、1,000万円くらいの安い物件を購入する人は、自分でDIYしたほうが良いということがわかりますね。
意外に、感覚通りの結論で良かったです。
『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2018年5月2日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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