元メガバンク融資担当のプロ大家が教える、サブリースに騙されない不動産投資術

「かぼちゃの馬車」問題を契機に、不動産投資への融資が厳しくなりつつある。しかし、この“逆風”は意外にも「投資家にとってプラス」だと指摘するのは、元メガバンク融資担当にして、年間不動産収入約8,000万円のスーパー大家・岡本公男氏だ。融資と不動産投資を知り尽くしたスペシャリストにその真意を聞いた。

家賃年収8,000万円のスーパー大家・岡本氏に聞いた不動産の今後

元メガバンク融資担当が斬る「かぼちゃの馬車」のウソと本当

空前の低金利を追い風に、不動産投資が資産運用の定番となった現在。安定した一定以上の収入があれば融資を受けられる「サラリーマン属性」を武器に、年収と同等の副収入を得る“サラリーマン大家”が増えている。

不動産投資の魅力は何よりも、その安定性にある。月々の家賃収入によってローンを賄いながら、預金とは比べ物にならない利益を生める点が大きな魅力なのは間違いない。

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だが、そんな中で起こってしまったのが「かぼちゃの馬車」問題だ。一括借り上げによる30年間の家賃保証を謳い、多くの出資者を集めた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」。その運営会社スマートデイズの突然すぎる破綻は、まさに寝耳に水の事件だった。

この問題では、スルガ銀行による不正融資の実態に注目が集まっており、不動産投資を取り巻く融資環境の悪化も懸念されている

にもかかわらず今、有識者たちの間では、「かぼちゃの馬車」問題の表面化により、むしろ今後の不動産投資環境は良い方向に変わっていくとの見方が出てきているのをご存じだろうか?

元メガバンクの融資担当にして、不動産収入が年間8,000万円のスーパー大家・岡本公男氏

元メガバンクの融資担当にして、不動産収入が年間8,000万円のスーパー大家・岡本公男氏

その一人が、メガバンクで長く融資担当を経験し、現在は家賃年収8,000万円のスーパー大家、国内外の投資家・企業経営者向けコンサルティングも行う岡本公男氏だ。「銀行側が投資家に融資したいというニーズは何ら変わっていない。今後の環境はかえって正常に、健全になっていくと考えられます」とポジティブな側面に着目している。

「かぼちゃの馬車」問題が“不動産投資を健全化させる”とは一体、どういうことか?それにより、投資家にいかなるメリットが生じるのか?第二、第三の「かぼちゃの馬車」被害に遭わないために私たちが知るべきこととは何か?岡本氏に詳しく聞いた。

ベテラン大家は見向きもしなかった“張りぼて”の馬車

まずは簡単に「かぼちゃの馬車」問題の概要をおさらいしておこう。株式会社スマートデイズは、30年もの長期にわたる家賃保証を謳って出資者を募り、都内に女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を次々と建築。地方から上京した若い女性に仕事を紹介する人材斡旋料も家賃外収入として加わるというビジネスモデルが受け、わずか5年で売上300億円を超えるまでに急成長した。

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しかし、その実態は早くから破綻が懸念されるものだった。スーパー大家の岡本公男氏はいう。「“かぼちゃの馬車”の場合は、土地・建物の価格がマーケットの相場より1.5倍から2倍近く高かったんです。各部屋からの家賃収入の合計であるレントロール(貸借条件一覧表)を見ても、同じグレードのシェアハウスに比べて、1.5倍から2倍の家賃設定でサブリースしていました

スマートデイズのビジネスモデルでは、相場よりはるかに高い価格で土地・建物を売りつけ、その帳尻を合わせるように相場以上の家賃保証を行なっていたのだ。そして、その高額な家賃保証の理由付けとして、人材斡旋料というプレミアムを演出することで、経験の浅い投資家の目をくらましていたにすぎなかった。

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「問題だったのは、物件を手放そうとしても、本来の市場価格でしか売却できないことです。そうなると、手元には多額のローンだけが残ります。かといって、サブリース契約を解消して他の管理会社に任せて自らが運営しようとすれば、今度は家賃を相場まで引き下げて入居者を募るしかありません。満室になったとしてもローンの支払い額には届かないでしょう」

オーナーにとっては、まさに出口が見えない状況だが、こんな“張りぼて”の馬車に乗り込んでしまう前に、被害を回避する術はいくらでもあったはずだと岡本氏は分析する。

被害に遭ったオーナーたちの“同情できない共通点”とは?

「一般的に不動産投資家は、購入を考えている物件に関して概算だけでも金額の妥当性を検討します。だから、不動産投資の十分な知識がある人は誰も買いませんでした。それに加えて、レントロールのチェックをしていれば、ほぼ確実に見抜けたと思います」

岡本氏によると、都内の物件であれば、ネットで販売価格を調べることは容易だという。周辺の土地が坪約100万円とわかれば土地の価格は計算できる。建物も木造2階建てのシェアハウスであれば、坪80万円も出せば建てられるとすぐにわかるので、建物の面積に坪単価を掛ければ概算は出るのだ。

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「その概算から2割増し、あるいは2割減くらいは、業者さんの利益とかマーケットの誤差とか、人材派遣というプレミアムもあったので加味していいのかもしれないですけど、その差が2倍にまで広がるのは明らかにおかしい。実はこれに気づくだけで回避できたはずの事件なんです」と、岡本氏は指摘する。

問題が表面化し、メディアが盛んに取り上げ始めたあとも、多額のローンを抱え支払いに窮する被害者オーナーたちへの世間の目は冷ややかだ。岡本氏は、「本来やるべきレントロールのチェックをまったくやっていない被害者が多いからでしょう。もともと不動産投資をしていた大家さんたちは、さらに厳しい目で見ていますよ」と明かす。

なぜ「かぼちゃ以後」も、不動産投資は有望と言えるのか?

では、「かぼちゃの馬車」問題は、今後の不動産投資にどのような影響を与えるのか。岡本氏に、融資の観点から、さらに興味深い話を聞くことができた。

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サラリーマンの方々に対する融資スタンスは厳しくなってきたといえます。実は、2016年の暮れには金融庁が警鐘を鳴らしていました。その後の『かぼちゃの馬車』問題の発覚がダメ押しになった構図です」

長く大手銀行で融資担当を経験し、自身でも不動産投資を長年続けてきた岡本氏は、「この2~3年の融資基準がゆるすぎたのかもしれない」と考えている。

「どちらかといえば本来のスタンスに戻るんだと思います。もともと不動産投資に対して、銀行は融資しやすいんです。不動産が担保になりますから、全額貸し倒れするリスクはないからです。ゼロからの融資は難しくなったかもしれませんが、例えば実家住まいで担保となる土地と建物があるなどの条件さえ揃えば、まだまだ融資は受けられますよ

銀行にとって、不動産投資家に融資したいという状況は何ら変わっていない。「そういう意味で、かえって正常というか、健全になっていく過程のように思うんです」と、岡本氏は現状を楽観的に見ている。

また、岡本氏によれば、まとまった預金や株式などの金融資産がある場合も、融資のハードルは高くないという。その条件さえクリアすれば、もともと融資に有利なサラリーマンという属性を生かすことで、「安定したキャッシュフローと将来の安心を得ることは十分に可能」なのだ。

成功への近道は猛勉強! 書籍やセミナーとの正しい付き合い方とは?

不動産投資に興味はあるものの、悪質な業者に騙されてしまうのが心配だという人は、まず何をすればいいのか?

「何千万円、何億円という投資ですから、まず20~30冊は本を読んで、基本的な不動産投資の勉強をすべきだと思います。いろいろ読んだうえで、セミナーにも数多く参加して、最低でも1年くらいは準備をした状態で投資を始めてほしい

岡本氏は「最低でも1年間の準備」の必要性を強調し、さらに続ける。

「セミナーなどでは、“いい物件はすぐ売れちゃいますよ”と決断を急がせるような側面はあります。でも、これは実はウソではありません。実際、いい物件は表に出るとすぐに買い付けが入ります。2~3日悠長に考えていたら、売れてしまうことは珍しくないんですよ。だからこそ、いい物件に出会ったときにすぐに自分で判断できるように、まず勉強して、準備しておくことが大切なんです」

岡本氏も銀行に勤めながら不動産投資を始めたときには、まだ数も少なかったサラリーマン向けの不動産投資関連本を読み倒したという。その上で、積極的にセミナーにも出向き、様々な手法を学んだ。

「たいていのセミナーでは業者さんだけではなく、私のようなベテラン大家が登壇すると思います。業者さんやセミナー講師の生の声というのは、本だけでは感じられないリアルな状況がわかりますので、いい勉強の場になると思います」

当然、多くのセミナーに足を運べば、悪質な業者に出くわすリスクも生じる。だが、岡本氏は「それも勉強ですよね」とポジティブに捉えている。

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「会話をしていて、話の内容に矛盾を感じたり、こちらの質問にその場しのぎのような答えをする業者とはお付き合いをしない方がいいでしょう。その場で決めさせようとする業者も要注意ですね。また、セミナーの他の参加者と一切会話をしてはいけないなどという業者も疑うべきです。セミナーには投資に関して自分と同じような状況にある人が参加していることが多いので、可能なら、横の繋がりを広げて情報交換をしたいものです」

岡本公男氏も登壇する無料不動産投資セミナーのご案内

ここまで話を伺ってきた岡本公男氏が登壇するkellybucks・MONEY VOICE共催セミナーが6月23日(土)に実施される。

株式会社kellybucks(ケリーバックス)は、多くのサラリーマンや投資家に中古一棟マンションを販売する会社で、特徴はサラリーマンでも安心して購入できるよう、空室保証を行なっている点だ。

これは、前述した「かぼちゃの馬車」や、それ以前に問題となった「レオパレス」などの実現自体に疑問符が付く超長期の家賃保証とはまったく異なる

物件やオーナーによって特例はあるものの基本的に半年間だけの、満室引き渡しに代わる制度で、売り手責任としてのサービスだ。保証する家賃額も物件の築年数や間取り、立地などを加味し、周辺の家賃相場と照らし合わし算出。利回りを良く見せようと保証家賃を高額に設定するようなことはない

セミナー当日は、岡本氏が「かぼちゃの馬車」問題で厳しくなった融資環境や、それでも貸したい銀行事情を踏まえ、不動産投資における融資の基本について解説。それに加えて、サラリーマン大家だった経験を踏まえたノウハウを語る予定だ。「かぼちゃの馬車」問題でスルガ銀行のミスリードはなぜ起きたのかなど、人数が限られたセミナーだから話せる内容もあるだろう

一方、株式会社kellybucksからは、営業ウーマン・住本 明日菜氏が登壇。「一棟マンション投資で安定した『利益』を長期的に保つ方法」と題して、成功事例を挙げなら、そのノウハウを解説していく。

それぞれの講演の後には、岡本氏と住本氏による特別対談を開催。「どうなる銀行融資?これからの不動産投資のはじめ方」をテーマに、融資面や物件の管理面で気になる部分についてスーパー大家である岡本氏に、バイサイドの忌憚のない意見をぶつけていただく予定だ。

ぜひ、会場に足を運び、不動産投資のプロたちの“生の声”に触れていただきたい

登壇者紹介
okamoto-120-150-01ゲスト講師/岡本 公男(おかもと きみおお)
東京エステートバンク株式会社・代表取締役社長。1990年に住友銀行(現三井住友銀行)入行し、融資主体に幅広く担当。長くサラリーマン大家を続けてきたが、2009年9月に独立。現在は、東京23区内を中心に一棟アパート、一棟マンション、シェアハウス、区分所有マンションなど、計56戸の不動産を運営し、不動産収入は年間約8,000万円というスーパー大家さん。

sumimoto-120-150講師/住本 明日菜(すみもと あすな)
株式会社kellybucks 営業部所属。営業ウーマンとして日々お客様の要望や疑問、不安点に接している。また、同社主催のセミナーでは講師として登壇することも。自身の営業活動で得た知見を元に、自身の顧客の成功事例を出しながら、不動産投資の「上手なはじめ方」について解説している。率直かつ、分かりやすい語り口が好評。

無料セミナー『これからの不動産投資で失敗しないためのポイント 』

◆開催日時:2018/6/23(土)14:00~17:00(開場 13:30)
◆会場:AP東京丸の内 E+F(3階)
◆住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー3階
◆アクセス
・JR各線「東京駅」徒歩約4分
・東京メトロ丸の内線「東京駅」「大手町駅」徒歩約4分
・東京メトロ千代田線「大手町駅」徒歩約4分
・東京メトロ半蔵門線「大手町駅」 徒歩約4分
◆MAP:https://goo.gl/maps/jKrHrcv6yQv
◆プログラム
【第1部】
●MONEY VOICE提供講演 / ゲスト講師:岡本 公男
サラリーマン大家が知るべき銀行融資と不動産投資のキホン(仮)
…元メガバンクの融資担当にして、家賃年収8,000万円のスーパー大家・岡本公男氏が自身の経験と知識を元に「サラリーマン大家」で成功するためのノウハウを解説する。

●kellybucks提供講演 / 講師:住本 明日菜
一棟マンション投資で安定した『利益』を長期的に保つ方法
…数多くの顧客をサポートし、成功へと導いてきた営業ウーマンが事例を元に、長期的に安定した『利益」を保つ一棟マンション投資について解説していきます。

【第2部】
●岡本 公男 × 住本 明日菜 特別対談
どうなる銀行融資?これからの不動産投資のはじめ方(仮)

【第3部】
●kellybucks主催 個別相談会

Source:kellybucks

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