成長株ZOZOTOWN(スタートトゥデイ)は今でも買いか? バフェット流で分析=八木翼

ZOZOSUITSが話題になるなど順調に成長を続けるZOZOTOWN(スタートトゥデイ)は、今でも買いでしょうか? いつも通り、バフェット流12の視点で検証します。(『バフェットの眼(有料版)』八木翼)

会社名:スタートトゥデイ<3092>
現在株価:4,410円(2018年6月13日終値)

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「スタートトゥデイ」の企業価値をバフェット流12の視点で分析

今からでも買いなのか?

1年ほど前(正確には2017年11月07日)に分析した当時、スタートトゥデイの株価は、3,195円でした。それが、たった1年で、4,410円まで上昇しています。見事に推奨していましたので安心しましたが、いま見てもやはりいい会社ですね。

スタートトゥデイ<3092> 週足(SBI証券提供)

スタートトゥデイ<3092> 週足(SBI証券提供)

さらにこの企業は、なんと独自のブランドまで持ち始めました。顧客はすべてのZOZOTOWN利用者ですが、どうやら傾向としてはベーシックを攻めているようです。Tシャツ、ジーパン、ワイシャツなどの販売を開始しています。

ZOZOSUITというサイズ計測装置を配布することで、ジャストフィットするサイズの服を提供するとのことでした。実際、評判を聞いていると、かなりフィット感がしっくり来ているようです。服というのはたいていの場合、大きいか小さい時にダサくなります。そのことを考えると、サイズ計測に対して、店舗に行くという選択肢以外を与えたスタートトゥデイは相当優秀でしょう。

僕は一時、UNIQLOもすぐ真似するのでは?と思いました。しかし、UNIQLOには店舗という重石があります。土地を買い、建物を買い、スタッフを雇っているのがUNIQLOです。もし、自動計測を採用することになれば、「店舗に行く必要は何もないってことだよね?」というメッセージを与えることになり、正直、利益相反です。大企業が動きにくくなるのは、古い既存システムが未だ働き続けているという部分です。

この点、スタートトゥデイの未来は明るいですね。スタートトゥデイではスーツ配布予定数(予約済み)の5割が購入をしたと想定して、1人当たり7,500円の買い物をしたとすると、約225億円の儲けにつながります。

さて、プライベートブランドのUNIQLOはいくらぐらい売り上げているのでしょうか? なんと、1兆8,000億円です。驚愕ですよね(笑)。ZOZOTOWNの売り上げなんて可愛いもんです。成長の余地大ありです。

ちなみに、ZOZOSUITの開発や工場への投資などで、費用がかさみ、利益は期待していませんが、売上の10%が利益だとすると、22.5億円の利益です。2018年の純利益は200億円ですので、まだインパクトは少ないですよね。

さて、ちなみに今からでもZOZOは買いでしょうか? いつも通り、バフェット流12の視点で検証しましょう。

Q1:その企業は消費者独占力を持っているか

持っています。もちろん、amazonとの競合はあるかもしれません。しかし、一度手にした顧客はそう簡単に逃げそうにありません。

また、ZOZTOWNの最近の業績の伸びの理由の1つに、収益率の改善が挙げられています。簡単に言うと、仕入れ店から貸店舗に運営形態が変わってきているんです。

現実世界の場合で考えてみましょう。以前のZOZOTOWNは商店街の服屋さんです。有名なブランドの服を自分で仕入れてきて、それをマージンを乗せて販売して稼いでいました。

インターネットで衣料品の販売がどんどん一般化するにつれ、売り上げは拡大していきました。すると、有名なブランド店の方から、「うちのお店もZOZOTOWNに入れてくれないか?」と、問い合わせが来るようになったんですね。

ZOZOTOWNとしては、「じゃあ、出店料を払ってくれるなら入れてやるよ」と、強気なポジションに移行することに成功したわけです。

商店街の服屋さんから、一等地の高級百貨店へとステップアップしているわけです。それに伴い、売上原価率は、2007年の45%から2017年には9.36%に改善(そりゃそうですよね。自分で仕入れないで、出店料取ってるんだから)。

現実世界では、行政の連携と不動産を買う資金力がないとこの地位は手に入れることができませんでした。インターネットの世界では、この地位は「効率的な宣伝とブランド戦略」により、手にすることができるのです。ZOZOTOWNは見事その戦略を成功させたといっていいでしょう。

ZOZOTOWNはもはや商店街の服屋さんではありません。インターネット業界の不動産会社です。個人的には、この地位はかなり強いものだと思っています。

若者の頭の中には、服が欲しければZOZOで買えばとりあえずOKという認識が広がっています。

Next: 20年後も安泰か? ZOZOTOWNの巧みな広告戦略とは

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