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米主流メディアが「経済崩壊」報道へ転換、億万長者はニュージーランドに逃げ始めた

9月に入ってから米国の主流メディアが露骨に経済崩壊への警告を始めました。富裕層はさらに以前から運命の日を把握し、安全な地への退路を確保しています。(『カレイドスコープのメルマガ』)

※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2018年9月18日第269号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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シリコンバレーの成功者達は「世界経済の終わり」を知っている?

主流メディアも隠さなくなった経済災害の緊急警告

9月に入ってから、米国の主流メディアの論調がいっせい変わりました。まるでリトマス試験紙の色がさっと変わるように…。

注目すべきことは、経済崩壊についてはほとんど日和見を決めていた主流メディアが、ここにきてからというもの、今までとは打って変わって露骨な報道姿勢に切り替えたことです。

数年前からアルファブロガーが警告してきた以上に「未曽有の経済災害が迫っている」と危機を煽っているのは、とりもなおさず主流メディアの方なのです。

主流メディアは、今や、米国市民の日常に暗い影を投げかけ始めています。

たとえば、その筆頭であるCNBCは、「新興市場の危機、再び。今度は深刻だ」(9月4日付)とか、「中国との貿易戦争激化で、ハイテク株の売りが始まる」(9月6日付)と、非常に具体的です。

Bloombergは「新興市場の信頼に亀裂が入っているように、2008年以来、もっとも長い敗退が続いている」(9月6日付)と、市場の弱気ムードは広がる一方だと報じています。

CNNは、「新興市場は病気だ!それはウォール街にも感染だろうか」(9月5日付)と、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが新興市場の通貨暴落の引き金を引いたとFRBを名指ししています。

フォーブスは、「米国の株式バブルがはじれけば、経済災害は避けられない」(9月5日日付)と、とうとう経済崩壊不可避と言い始めました。

また、フォーブスは、「バブル崩壊が目前!米国の家計破綻は必至」(8月24日付)と、2008年の金融危機のときの状況と酷似していると指摘。

サバンナ・ナウの「世界的な負債が急増し、金融危機に向かう恐れ」(9月3日付)では、トルコリラの暴落は、ブラジル、南アフリカ、ロシア、インドネシアなどの国を巻き込むであろう債務問題の予兆であると分析。

モトゥリー・フールは「迫りつつある景気後退が予想外に早くやって来る6つの前兆」(8月29日付)と題して、景気後退は、もはや避けられず、人々が認識しているよりずっと早くやってくると警告しています。

中国株式は、明らかに弱気にトレンド転換し、南アフリカはすでに景気後退に陥っています。アルゼンチンの通貨危機はかなり深刻で、政策金利を60%に引き上げ、省庁を半減し、輸出にも課税するなど、財政緊縮政策を果敢に実行していますが、それがかえって国民の不満を爆発させて暴動の一歩手前まで来ています。国際通貨基金(IMF)が入ってテコ入れをするものの、効果がなく座して死を待つ状態です。

この危機により、南米の経済からトルコ、南アフリカ、インドや中国などのアジアの経済大国に至るまで、世界中の国々が巻き込まれようとしています。これらの国々では、通貨の下落が記録的水準となり、高インフレと高い失業率によって国民生活は破壊されています。

さらに、追い打ちをかけるように、トランプ政権が仕掛けている貿易戦争米国の金利上昇への懸念は、新興国の脆弱な通貨を狙い撃ちにし、それがウォール街にまで及んでいるのです。

米国の株式市場では、現在、綱渡り状態で取引されているのです。

ビリオネアは米国の運命の日を予感している

米国議会では、ソーシャルメディア企業に対する精細な調査と新しい規制への懸念が、こうした大型ハイテク銘柄の売り圧力となっていますが、さらに、トランプが中国の生産財に新たな関税を適用するとの観測から、他のハイテク株も脆弱になっています。

FRBが8年近くに及ぶゼロ金利政策を取り続けたお陰で、米国の家計の富は約4兆8000億ドル(83%)増加し、過去最高の100兆8000億ドルに達しました。

ほとんどの人がこのような富のブームを歓迎して拍手を送る一方、すで2000年代半ばの住宅バブルに似た状況が現れており、実際には、市場は壊滅的なバーストに向かっているのです。

唯一、堅調だったIT関連銘柄も、とうとう力尽きており、ソーシャルメディアのFacebookの株価が20%近い歴史的急落を見せるなど、あちこちで綻びが見えています。

Amazonにしても、協力金を不当に求め、独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に当たるとして莫大な課徴金が科せられ、日本のアマゾン・ジャパンの合同会社にも公正取引委員会が立ち入り検査に入るなど、一気に騒がしくなっています。

アリババ・ドットコムを創業した馬雲(ジャック・マー)会長が、突然、1年後の2019年9月10日に退任することを表明したり、夢を売ってきたテスラ株のメッキが剥がれて株価も大暴落、イーロン・マスクの進退さえ囁かれるようになっているのです。

いったい、世界の市場で何が起こっているのでしょう?

イーロン・マスクは、引き際を誤ってしまったために無様な格好を見せていますが、いずれにしても「逃げるが勝ち」とばかり、すでに戦う姿勢を失っています。

シリコンバレーの成功者たちは、知っているのです。彼らでも乗り越えられない破局が迫っていることを。そして、米国に運命の日が訪れようとしていることを

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