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「訪日外国人3000万人」に向けインバウンド関連は押し目買い好機?

政府が掲げる「2020年訪日外国人観光客数3000万人」の大目標。世界的株安の影響が懸念されたこの夏も、中国人観光客の勢いはまったく衰えを知りませんでした。今後、目標を達成するために重要となるポイントは?メルマガ『証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』が解説します。

「2020年3000万人」に向け堅調に推移する訪日外国人数

株安でも中国人客の勢いに変化なし

訪日客数が9月10日現在で1342万人を超え、早くも2014年の1341万人を上回ってきました。8月は181万人で前年比63%増、8月として過去最高を記録しています。

このままの勢いで推移すると、今年の訪日客数は1900~2000万人に達しそうです。経済減速、株安で心配された中国人客は7月、8月が59万人で変化がなく、勢いは止まりません

訪日客による「爆買い」という言葉は定着、今年はインバウンド消費が3~4兆円規模となる見込み。このままの勢いだと2020年には3000万人という数字が出てきそうです。

ただこの数字を達成するには、我が国のインフラを一段と拡充する必要があるのはいうまでもないこと。

まず、空港や港湾の施設整備は欠かせません。地方空港の国際空港化が進んでおり、当初お荷物扱いだった「富士山静岡空港」は中国各地からの直行便でにぎわっていますし、「茨城空港」も同様の傾向で集客成功という印象です。今後は全国の空港で同様な動きとなることが期待されます。

港湾についても同様に10万トンクラスの大型客船に対応した施設整備が進行することでしょう。

さらに今後「ミッシングリンク状態」が残っている高速道路の連結整備、さらに片道1車線から2車線への拡幅も同様。新幹線の経済効果は抜群ですから整備促進も当然の措置です。

これまで日本は人口減少=「内需減少のインフラ縮み指向」でしたが、人口減少であっても「インフラの拡大」を目指す、しかも急いで進めることが要求されます

空港や港湾、さらに大都市やリゾート地を結ぶ線を強く太くする、そして宿泊施設の拡充がこれから想像以上に短期間で進むかもしれません。

需要がないところに無駄なものを作る必要はありませんが、膨大な需要がすぐ目の前にあるのですから当たり前です。

株式市場では世界株安連動でそれらに関連した銘柄群(たとえばインバウンド関連)も大きく下がっているようですが、見直し買いの対象と考えてよいでしょう。

訪日客は不動産価格にも大きく影響して、今年は地方でも公示価格を押し上げました。このことは、「不動産価格下落は過去のもの」と明示しているといえます。

景気の遅行指標である不動産価格が全国各地で上昇し始めているわけですから、日本の景気についても自信を持っても良いでしょう。

マネーボイス編集部セレクト!注目のインバウンド関連銘柄10

※マネーボイス編集部作成
オリエンタルランド<4661>
象印マホービン<7965>
資生堂<4911>
西日本旅客鉄道<9021>
エイチ・アイ・エス<9603>
ビックカメラ<3048>
エディオン<2730>
マツモトキヨシホールディングス<3088>
ドンキホーテホールディングス<7532>
第一興商<7458>

オリエンタルランド<4661> 日足(SBI証券提供)

オリエンタルランド<4661> 日足(SBI証券提供)

象印マホービン<7965> 日足(SBI証券提供)

象印マホービン<7965> 日足(SBI証券提供)

資生堂<4911> 日足(SBI証券提供)

資生堂<4911> 日足(SBI証券提供)

西日本旅客鉄道<9021> 日足(SBI証券提供)

西日本旅客鉄道<9021> 日足(SBI証券提供)

エイチ・アイ・エス<9603> 日足(SBI証券提供)

エイチ・アイ・エス<9603> 日足(SBI証券提供)

ビックカメラ<3048> 日足(SBI証券提供)

ビックカメラ<3048> 日足(SBI証券提供)

週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』(2015年9月21日号)より一部抜粋
※チャートと太字、関連銘柄ピックアップはMONEY VOICE編集部による

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証券アナリスト武田甲州が、経済やマーケットの先読み・裏読み情報を毎週月曜日に発行。2008年3月のセミナーでは米国で最大300兆円の公的資金投入を予想。2008年9月末時点で米国のゼロ金利、量的緩和政策実施を予測するなど大胆な未来予測情報もあります。

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