トルコ経済に黄信号。石油密売ビジネスの意外なリスク
以上の推測記事を交えた事実関係(?)から出てくる私の妄想は…
ISの石油密輸ビジネスは、彼らにとって非常に美味しい商売である。なによりも低価格。
これをトルコの政権トップ一族が商売にしているのであれば、どこか大手商社(スイスの大手商社等?)に転売が必要となる。もちろんその大手商社は、さらにどこかへ転売することになる。
タンクローリーが大量に爆破され、施設も破壊されれば契約不履行となる。契約不履行は破産や倒産につながる可能性がある。融資しているトルコの商業銀行も危なくなるかもしれない。
これを防ぐにはデリバティブ取引、ヘッジ取引で保険を掛ける必要がある。いずれにせよ誰かが痛い目に遭うはず。
本当の「敵味方」が明らかになる国際情勢
これから本当の敵味方が見えてきます。トルコに接近していたロシアは、トルコに対して非常に強硬な態度に出るでしょう。ロシア・シリアのグループがフランスとともに、徹底的にISを攻撃するはずです。
ドイツは微妙です。米国と同様にISを訓練していたという噂があるからです。またロシアはトルコに対して戦闘行動は控えても、経済制裁を課すはずです。天然ガスの供給をロシアが止めれば、トルコはこの冬、厳冬を迎えることになります。トルコの天然ガス需要の6割以上をロシアが供給しているからです。以下の(ク)はトルコの天然ガス供給国を示しています。
他方、米国はトルコの肩を持つでしょう。つまり「米国・トルコ・イスラム国(IS)」のグループが、否が応でも薄らと見えてくるでしょう。「敵の敵は味方である」という発想が、ISという怪物を産んだのです。
『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年11月27日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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