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日銀追加緩和の有無で考える今後の相場シナリオ~日銀会合を控えて=馬渕治好

相場の持ち直し継続と予想するが、日銀は苦しい立場に立たされている

今週(1/25~1/29)の世界経済・市場の動きについて

今週は、「ワニの口」の形に沿って、株価や外貨相場、国際商品市況の持ち直しが継続しそうです。もちろん、まだ投資家心理の不安が完全に払しょくされたわけではありませんので、時折短期的な市況の振れは残るでしょう。

そうしたなか、1/26(火)~1/27(水)には、米国でFOMCが開催されます。もちろん、前回12月の利上げから間がないこともあって、金融政策の変更は全くないでしょう。

今回はイエレン議長の記者会見は予定されていません。また、FOMC後の声明文も、市場に不要な動揺を引き起こさないよう、慎重に文言が選ばれるでしょう。このため、FOMCが市場の持ち直し基調を阻害するといった展開は、見込みにくいです。

このため、特に日本市場中心に、1/28(木)~1/29(金)に開催される、日銀の金融政策決定会合に、注目が集まるでしょう。

どちらかと言えば、追加緩和はないものと見込みますが、日銀が動きを見せても見せなくても、苦しい立場に追い込まれるように懸念されます。この点は次ページで詳述します。

他の材料としては、日本では企業決算の発表社数が大きく増加してきます(特に1/29金は発表社数が多いです)。個々に、中国経済減速の影響などを確かめることとなり、内容は好悪まちまちでしょう。

ただ、これまで中国経済や円相場の動向が企業収益に与える影響について、市場はいたずらにおびえるばかりでした。これに対し、決算発表で、12月までの収益実績や今年3月にかけての企業側の収益見通しが、悪いなら悪いなりに、実際の悪さの度合いが見えてきます。

この点は、国内株式市場に、企業業績に基づき株価の先行きを考える手掛かりを与え、投資家心理の不安の払しょくにつながるものと予想します。

Next: 1/29 日銀追加緩和の有無から想定される今後の相場展開は?

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