来日したスティグリッツ教授が安倍総理と会談し、消費税増税の見送りと「財政の拡大」を進言しました。しかしその後、不思議な現象が発生したのです。
記事提供:『三橋貴明の「新」日本経済新聞』2016年3月17日号より
※本記事のリード・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部によるものです
「日本は金融政策などを行っているが、財政政策がこれから必要だ」
本日、ベトナムから帰国します(まだ、ハノイにいます)。
さて、来日したスティグリッツ教授が、安倍総理と会談し、消費税増税の見送りと「財政の拡大」を進言しました。当然と言えば、当然ですが、その後、不思議な現象が発生したのです。
ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授は16日、政府の国際金融経済分析会合後、首相官邸で記者団の取材に応じ、「現時点では消費税を引き上げる時期ではないと思っている」と述べ、2017年4月からの消費税率引き上げに否定的な見解を示した。
「日本は金融政策などを行っているが、財政政策がこれから必要だ」とも語った。出典:消費増税に否定的=スティグリッツ氏 – 時事通信ニュース
「日本は金融政策などを行っているが、財政政策がこれから必要だ」
まことに、ごもっともでございますが、不思議なことに、上記の記事はすでに時事通信のサイトから消えています。時事通信を転載していたYahoo!やgooニュースからも消えています。
ガジェット通信の時事転載は残っていますが、これもいずれ消えるのかも知れません。
繰り返しますが、不思議な現象です。
スティグリッツ来日や総理との会談の記事はいくつもあり、「消費税見送り」については報じられ、財政拡大についても書かれているのですが、
「日本は金融政策などを行っているが、財政政策がこれから必要だ」
が載っている時事通信の記事だけが、元記事が削除され、Yahoo!やgooの転載までもが削除されてしまったのです。
「日本は金融政策などを行っているが、財政政策がこれから必要だ」
と、スティグリッツ教授が発言したことが国民に知られると、何か都合が悪いことでもあるんでしょうか。あるんでしょうね、もちろん。
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