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和歌山市、野良猫保護のためのクラファン寄付金2400万円を流用か。呆れた弁解に非難殺到

和歌山県和歌山市にある市営の動物愛護センターの設備充実を図るために、ガバメントクラウドファンディングによって募られた寄付金が、当初提示されていた用途とは異なるものに使われていたことが判明し、多くの非難の声があがっている。

取沙汰されているクラファンは2018年に実施されたもの。殺処分される犬や猫の頭数を減らすために和歌山市が2019年に建設した動物愛護センターに設置される手術台や診察台、麻酔装置など様々な設備や薬品などの購入に必要な資金をお願いするという趣旨で始められ、結果的に目標金額の1800万円を大きく上回る24,579,745円もの寄付を集めていた。

ところが、今週9月24日に行われた和歌山市議会厚生委員会でのやりとり(23分〜53分あたり)によると、上記の寄付金はすでに2年に分ける形で使い切られており、その内訳を精査したところ、施設費や広報費、なかには自動車保険料といった、クラファンで提示された用途とは遠いものに使われていたことが判明。

本来なら、これらは通常の予算で賄われるべきものなのだが、今回はその費用に寄付金を充てたということで、予算自体を削減していたという。

更新がされないプロジェクトの進捗情報

2018年に行われたクラファンは、当時在阪のテレビ局などでも大きく取り上げられていた模様で、前述の通り目標額を大きく上回る金額の寄付金を集める結果に。

当時のクラファンの募集ページを見てみると、和歌山市内には野良猫が多いという現状や、このクラファンを活用して不幸な犬や猫を少しでも減らしたいという、熱いメッセージが掲載されている。

ところがプロジェクトの進捗情報を報告するページを見てみると、クラファンの最終盤である2018年12月に投稿された「温かいご支援本当にありがとうございます!」というメッセージが最後で、その後寄付金がどのように活用されたのかは一切書かれていない。

ヒートアップする議場

24日に行われた和歌山市議会厚生委員会において市の担当者は、今回の寄付金の充当替えに関して適正なものだったと主張し、また副市長も「足らなかった分以上に集まったので充当替えをしていた。ありうること」、さらに「寄付が集まりすぎた」とも発言。

それに対して、一連の質問を行った厚生委員会を務める市会議員は「こんなのオープンにしたら、えらい目にあいますよ」と問いただすなど、議論がヒートアップする場面もあった。

そんな今回の問題発覚に対して、ネット上では「募金詐欺」「動物愛護を語る資格なし」といった意見が寄せられるなど、批判の声が早くも多くあがっている。

さらに、和歌山市にはもうクラファンもふるさと納税もしないといった声も。また今回の出来事が、今後の自治体発クラファンにも影響が出るのではといった意見も見られた。

動物愛護の精神で寄付をした人たちの思いを、ある意味で踏みにじるような格好となった今回の件。今後の対応次第では、和歌山市の信頼失墜だけにはとどまらない大きな問題にもなっていきそうだ。

Next: 議員ブチギレで怖くて最後まで見れない…

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