mixiが創業2年の企業を115億円で買収。ステーキけんの社長も理解できない買収劇

ticketcamp
 

先週発表されたmixiによる株式会社フンザの買収。創業2年のフンザに対しmixiが提示した買収額は115億円という驚くべき数字でした。ステーキけんの社長・井戸実さんは外食産業とのあまりの違いに「俺達のしてることって一体なんなんだろうなぁ」とぼやいています……。

mixiの買収劇、凄いわ……

『<ロードサイドのハイエナ> 井戸実のブラックメルマガ』 184号店より一部抜粋

先週凄いニュースに驚きました。2013年3月に創業した会社で『チケットキャンプ』というサイトを運営する「株式会社フンザ」という会社を「mixi」が買収する発表をしました。僕はこの発表で同サイトを知ったぐらいの人間なのですが、内容を見れば見るほど????????状態なのであります。

同社の2015年2月期の数値は現在精査中とのことですが、売上高は5億3百万で営業利益は1億円を見込んでいるとのことです。これ自体は例えば身近でありそうな話だとすると、以前このメルマガで紹介した『町田商店』の田川翔の店が月商1000万円売る店を4軒作ったとします。月商1000万円で利益は250万円出るとします。するとこの1店舗で年間売上が1.2億円で、利益は3千万円になります。これを4軒バババッと出店して全て立て続けに当てたとします。すると通期で走れば売上高4.8億円で利益は1.2億円という状態が作れます。今の田川翔の『町田商店』にはそれぐらいの力があります。

さてそこまでは同じようなスコアが作れると思いますが、そこから先が恐ろしく異なります。この度「mixi」社がこの「株式会社フンザ」社を買収するにあたり提案したのが、なんと115億円というバリュエーションであります。

「創業から2年しないで会社売って115億円ってどういうこと?????」と、これぞITという買収劇な訳であります。外食業界では創業から30年近くコツコツ成長を続け、無借金で年商100億超で経常利益で毎年10億円を出していた健全な会社が、3年ぐらい前にそれぐらいの金額で売りに出されました。なんだかこういうのを見てしまうと、それはそれだよね、と言って受け流す気持ちを持ちながらも、一方で俺達のしてることって一体なんなんだろうなぁ……なんて思ってしまう気持ちもゼロではありません……しかし凄いわ。

 

『<ロードサイドのハイエナ> 井戸実のブラックメルマガ』 184号店より一部抜粋

【184号店の目次】
★ご挨拶
★レストラン訪問記
★井戸実コンシェルジュ
★『イヌオク』コラボ今週の物件!
★新コーナー!! 失敗の軌跡
★アーリーの失敗例から学ぶ Mr.Idoの成功哲学
★Q&Aコーナー
★物語 「チバカラス」
★最後に

 

『<ロードサイドのハイエナ> 井戸実のブラックメルマガ』

著者/井戸実
神奈川県川崎市出身。寿司職人の修業を経て数社の会社を渡り歩く。2006年7月にステーキハンバーグ&サラダバーけんを開業。レストラン訪問記やQ&Aが充実のメルマガは毎週水曜配信。
≪無料サンプルはこちら≫

 

【ついでに読みたい】

●投資家も考えさせられた、パナソニックによる米衛星通信サービス買収の真意

●脱・日本は正しいのか? 日本企業が直面するアジア進出の落とし穴

●アフリカで300億円稼ぐ男が教える、あと一歩の踏み出し方

●感じのいい若手ビジネスマンが実践している、会食セッティングの裏ワザ

●飲食店のサイト作りは雰囲気重視だけでいいのか?

print
いま読まれてます

  • mixiが創業2年の企業を115億円で買収。ステーキけんの社長も理解できない買収劇
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け