「ユニバレ」しない!ダウンベスト着こなし術をメンズバイヤーが伝授

 

ダウンベストは「小顔」が作れる!

さて、ダウンベストの特徴の一つに「首が高い」というものがあります。

※参考画像「ダウンジャケットスタイル」
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※参考画像「フード付きダウンジャケット」
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これは多くのダウンジャケットが「アウトドア用防寒着」の流れを汲んでいるからです。

首元は開いていると簡単に体温が失われます。マウンテンパーカーなどのアウトドア用品を見れば分かる通り、多くは首元が高かったり、フードがついて首回りをガードしてくれたり、体温奪われないように首をガードする仕様になっています。

これがファッション的には「小顔効果」として機能してくれます。顔の近くに何か布があれば、顔は対比で小さく見えるものです。

※参考記事「小顔効果について:KnowerMag」

「小顔効果」というのは何も顔が小さく見えるというだけでなく、全身のバランス綺麗に見えるものです。「八頭身」なんて言葉がある通り、顔の小ささは体のバランスの要であり、顔が大きい小さいは単純な部位の問題ではなく、全身の見え方に大きく影響させるものです。モデルは皆顔が小さいですよね?

ダウンジャケットはそういった重要箇所、「顔の大きさ」をごまかすことができるため、パッと羽織って体型が綺麗にサマになるアイテムであり、外見の綺麗さおしゃれさ簡単に作れる大変便利なものなのです。

しかし最近はノーカラーダウンベスト多いです。

※参考画像「ノーカラーのダウンベスト」
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首がまったくない、小顔効果ゼロのアイテムです。これは昨今の「インナー需要」のために出回ってきたデザイン。

元々アウトドアの世界では「インナーダウン」が存在していました。アウターを羽織ってもまだ防寒性が足りない。そんな時にインナーダウンを使います。

袖周りがない「ベスト」のため、アウターを上から着てもモコモコ着膨れしないし、アウターを脱げば袖がないため、作業時も快適に動ける。そんな用途で「montbell / モンベル」などのアウトドアメーカーを始め、ダウンベストが多く展開されています。

これが去年あたりからカジュアル市場でも流行りはじめました。カジュアル市場では「冬物は高いから、我慢して秋アウター越冬したい」というニーズが兼ねてから高かったこともあり、インナーダウンは爆発的に支持されました。何しろ、インナーダウンを入れてしまえば、秋モノのジャケットなどに越冬可能なレベルの防寒性をつけることができるのですから。

※参考画像「インナーダウン」
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そこで「襟」や「フード」があると重ね着しにくい、どんな秋アウターと合わせても「コーディネートの邪魔をしない」ために、襟を外した「ノーカラーダウンベスト」が流行りはじめたのです。

今年その流れ継続し、ノーカラーのダウンベストが市場に多く出回っています。もちろん格好良いし、私も好きなのですが……カットソーなどの上に「アウター」として着用すると、どうにも間抜けというか……首元が寂しすぎ違和感があるのです。

※参考画像「カットソーにノーカラーのダウンベスト」
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首元が寂しく顔の大きさがごまかせません……これで「おしゃれ」とは、街にいる人は思ってくれないでしょう。

※参考画像「シャツにノーカラーのダウンベスト」
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なので、シャツタートルネックなどの上に合わせるのが正解。そうすると首元が高くなり、着こなしもサマに見えます。

こうして着こなしに注意すればノーカラーのダウンベストはもちろんオススメなのですが……初心者やあまり着こなしに自信がない方には、やはり手頃簡単に「小顔効果」が生まれる襟のあるダウンベストの方がオススメ

「……でも襟のあるダウンベストをインナーに使っても良いの?」と思うかもしれませんが、「襟」にあまりにもボリュームがあるものはNGですが(モコモコして違和感を覚えるので)、ボリュームほどほどのものであれば問題なく着用できます。

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