【クイズ】ノーベル賞受賞の日本人教授、最初の職業はどれ?

 

ニュース概要

大村智さんの経歴は一風変わっている。まず、大学卒業後の彼の最初の職業は、夜間高校の理科の教師だった。この夜間学校で必死に勉強する生徒達の姿に、大きな感銘と刺激を受け、彼は大学院に入って学び直すことを決意したという。

後に東大で薬学、東京理科大で理学の博士号を取得している。1965年から北里研究所にて微生物の研究を開始。静岡のゴルフ場で土を採集していた時、エヴァメクチンの元となるバクテリアを発見した。

美術愛好家としても知られている彼は、2億円以上を故郷の韮崎市に寄付し、美術館を建設。「美術は私個人が楽しむものではなく、皆さんと一緒に楽しむべきもの」と、自身の建てた美術館のホームページで述べている。

編集後記

私自身が、現在は塾講師、数年前まで高校教師だったため、今回の大村さんのエピソードで、非常に共感できる所がありました。それは、“Inspired and motivated by his students, …”(生徒さんに感銘と刺激を受けて)というところです。

私は大学卒業後、ある私立高校に英語教師として就職したのですが、第1日目に事務長先生が全職員に向けて語ったスピーチが、今でも強烈すぎて忘れられません。それは、「無能な教師は、教科書を使わなければ授業ができない。有能な教師は、生徒から学ぶ。」という言葉でした。

私は「この言葉はすごい!! この先生は、生徒さんに対して尊敬の心を持ち、向上心に燃え、腰が低く、何てすごい人なんだろう!!」と、胸が熱くなりました。

ところが、実際に学校生活がスタートし、自分が授業をするようになると、1週間で気づきました。「なんだ。あの事務長先生の言葉は、常識じゃん。」と。

もちろん、この常識すぎて教師なら誰でも分かる至極当たり前な真理を、誰にでもわかりやすいインパクトある表現で言語化できる彼は、やはり実力ある人と思うのですが、私自身が教師になってみてわかったのは、何が一番自分を成長させる要因かというと、やはり生徒さんの力だということです。

職員室にいる同僚や先輩の先生方、教科書や本、学校ドラマなど(笑)で勉強したことも、確かに助けてくれますが、生徒さんをじっと観察し、彼らから学んで真似ることが、教師としての自分の実力を上げるために、最も役立つのです。

例えば、自分が顧問をしている部活動のキャプテンや、担任しているクラスの学級委員の生徒さんが、うまく話し合いをまとめている姿を見かけると、自分もよくテクニックを真似していましたね。

また、教師生活をしていると、ときどき、すごい優等生に出会うことがあります。
お恥ずかしい話ですが、教師になる前の私は「優等生なんて、自慢ばかりして嫌味で、イヤなヤツ!」という先入観を、心のどこかで持っていました(笑)。

ところが、本当の優等生は、そんな存在ではないということが、教師になってから初めてわかったのです。

今まで自分が思っていた「感じの悪い嫌味な優等生」というのは、ただの二流にすぎなかったのです。世の中には一流や超一流の優等生が本当に存在するのです。

私自身は、学生時代は優等生ではなかったので、「優等生になるためには、どんなコツがあるのだろう!?」と興味津々で、まずは形だけでも真似てみようと、彼らをじっくり観察しはじめました。

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