「歳をとると筋肉痛が遅くやってくる」これってホントなの?

2015.12.10
by Mocosuku
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久しぶりに運動をすると、全身が筋肉痛でギシギシと痛むもの。数日後に遅れて筋肉痛がやってくることもあるでしょう。「加齢とともに筋肉痛が遅くなる」などと言われることがありますが、実際のところどうなのでしょうか?

筋肉痛が遅くくる原因とは

筋肉痛とは、その名の通り筋肉に生じる痛みのことを言います。ハードな運動をすればするほど、筋肉のなかには乳酸などの疲労物質がたまります。また、運動することで傷ついた筋肉の線維を修復するために筋肉痛が起こると考えられています。一般的に筋肉痛と呼ばれるのは、運動した数時間後から数日後に発生する「遅発性筋肉痛」のことを言います。

反対に、運動をしている最中に起こる筋肉痛は「原発性筋肉痛」と言い、運動が終われば自然と痛みは感じなくなります。

遅れてやってくる痛み「遅発性筋肉痛」とは

遅発性筋肉痛は、運動をして筋肉を使ったあと、1日~数日後に痛みを感じる筋肉痛のことをいいます。痛みはだいたい1週間もすれば自然と消滅します。筋肉痛が起こるのは、年齢というよりはその人のもつ筋肉量によって差があります。そのため、普段から筋力トレーニングなどで筋肉を使っている人は早く起こり、逆に使っていない人は遅く出るのです。

歳をとると、筋肉痛の原因となる筋繊維の損傷と回復が発生するプロセスが遅くなり、遅れて筋肉痛が発生します。これが「加齢とともに筋肉痛は遅れてくる」という俗説が生まれた原因のようです。筋肉痛の遅れに筋肉量が関わるとはいえ、年齢とともに筋肉の機能そのものが衰えることにより、若い頃には筋肉痛が起こらなかった運動量であっても、軽度の筋肉痛が起こることは確かです。

筋肉痛の予防と対策法とは

筋肉痛を事前に防ぐためには、運動をする前にストレッチ運動をしっかり行うことが大切です。運動で筋肉を収縮する方向とは逆の方向にしっかりと力をのばすことで、筋肉の可動範囲が広がります。ゆっくりと筋肉をのばしていきましょう。軽いランニングやマッサージをして身体をあたためておくことも大切です。

また、すでに筋肉痛になってしまっていて、動くたびに痛い場合は、筋肉の炎症を抑えるために冷やしましょう。特に運動をしていた当日に筋肉を冷やすことで血流を抑制し、痛みを軽くすることができます。痛みがひどい場合は、お風呂やサウナは控えましょう。血行がよくなることで、炎症をさらに促進させてしまいます。また、睡眠時間をたっぷりとることで睡眠時に筋肉を修復するスピードが速くなり、筋肉痛の治りが速くなります。

いくつになっても筋肉痛は辛いもの。事前に防いで元気に運動をしましょう。

監修:坂本忍(医師)

 

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記事提供:Mocosuku

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