お子さんを叱る時、ついつい「反語」や「疑問形」を使っていませんか? しかし無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』によると、これらは子供とのコミュニケーションには適していないそうです。では、どのような言い方ならばいいのでしょうか。もちろんメルマガ内で詳しく説明してくださっています。
疑問形に注意。聞き分けのないときは?
「静かにしなさいって言ってるの、わからないの?」
無意識に使ってしまうこともある「疑問形」の表現ですが、そのなかには、答えのわかっていることをわざわざ疑問形で言っていることも多くありませんか?
言われたことを言葉どおり受け取る子どもとのコミュニケーションには、そういった「答えのわかっている質問」は適していません。
「ボールが窓に当たったら、どうなると思ってるの?」
「誰? テーブルの上にオモチャを散らかしたのは!」
このような言い方のほかにも、
「そんなことしていいと思ってるの?」
「そうしたら危ないってわからないの??」
などの「反語」も、「答えのわかっている質問」という意味では同じです。
言うまでもありませんが、もともとの趣旨は
「そんなことをしてはよくない」
「そうしたら危ないとわかっているはずだ」
「だから、やめなさい」
など。これらの思いをこめて、思いが強いからこそ、つい「疑問形」を使って言ってしまっています。
大人だったら、このような疑問形の表現で言われても相手の意図がわかるので、「そうですね、ちょっと危なかったですね。すみません」と返事することも可能でしょう。
ところが子どもは、これらの投げかけを文字通り「質問された」と受け止めます。質問への答えは、
「よいと思っていない」
「危ないってわかってる」
ただこの答えは、直前の自分の行動を正面から否定する内容です。そのため子どもは自分で自分を否定することを強要されているような、追い詰められた気持ちになるばかり。行動を改めるどころではなくなってしまいます。
そんな時の代わりの言い方は、疑問形を直して「そのやり方だと危ないよ」となります。
ですが、さらに欲を言えば、子ども自身が考え、判断する領域を広く残すために「危ない」という表現も使わずに言いたいところです。例えば
「振り回してる棒が赤ちゃんに当たりそうになってるよ」
「家の中には、ボールが当たると壊れやすいものがいっぱいあるね。窓ガラスもそうだね」
などなど。ちょっとした言葉遣いの違いではありますが、子どもの側の受け取るものは大きく異なることも少なくありません。ちょっとだけ意識して、気をつけてあげてくださいね。
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