人生で最もアンハッピーなのは40〜50代。「中年の危機」は本当にあるのか?

2016.03.04
by erihiro(まぐまぐ編集部)
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人生の分岐点である40代前後から起こる、心の危機的状況のことを指す“ミッドライフ・クライシス”。最近、日本でもよく耳にするようになりました。これが原因なのか、これに当てはまる年齢の人は幸福度が低いというデータが英国で発表されています。一方で、「ミッドライフ・クライシスなんて神話だ」と唱える研究者も登場し、様々な反応がでているようです。

人生の中で最もアンハッピーなのは、40代、50代?

日本語では “中年の危機”を意味するミッドライフ・クライシス(Midlife-Crisis)。

一言で表すと「中年期の思春期」で、40歳以降に起こる心の危機的状況のことを言います。

具体的にどのような心の動きがあるかというと、「俺の人生これでいいのか?」、「こんな人生が幸せなのか?」など、一般的には人生に対する不安や焦りが出ることです。

欧米では昔から認知されてきた現象で、よくドラマや映画のネタにもされたりしています。ちなみに海外では中年の人たちがスポーツカーを買って乗り回したり、突然タトゥーを入れたりすると、「あの人ミッドライフ・クライシスじゃないの?」と言われたりします。

最近では、あの俳優ベン・アフレックもミッドライフ・クライシスに陥っているようで、背中一面に入れた大きなフェニックスのタトゥーが話題になっていました。

その他にも、急に肉体を鍛えたり髪型を変えたり若い女性と不倫に走ったりするなどの急激な変化が起こると、その対象に当てはまるようです。

英ガーディアンによると、「40-59歳の人よりも、他の年代のほうが幸福度と満足度が高い」とミッドライフ・クライシスの年代の人たちの幸福度が低いことを報じています。

これは英国国民統計局が2012年~2015年の3年間にわたり、イギリスの30万人を対象に個人の幸福度のデータを分析して、それをもとに報告したもの。

この年代には子育てや親の介護離婚死別金銭問題など、様々な問題が増えることが背景にあるようです。

メンタルヘルス・チャリティー「Mind」の広報レイチェル・ボイド氏は「日常生活の様々なステージを通じて、私たちは困難に直面しています。特にミドルエイジの人々にとっては難しい時期。年配の家族や子供を同時に世話する責任があり、死別や離婚など、他の家族の問題も対処しなればいけないことがでてくる」と、その要因と話しています。

ちなみに最も幸福度が高い年代は70〜74歳で、そのあとに65〜69歳16〜19歳が続きます。

この“ミッドライフ・クライシス”に対する注目度は高いようで、多くのユーザーがコメントしています。

「41歳だけど、何を希望にすればいいのか」

「38歳にとってもこの結果は憂鬱」

「この記事に反対。53歳だけど、これ以上にないってくらい幸せだよ。自分の今の肌が心地いいし。キャリアもこれ以上出世などは求めないし、他人が自分についてどう考えているかなんて気にしなくなったよ」

「57歳はけっこう辛いってこと、認めるよ」

「本当に当たってる!」

「ワオー。この記事は合ってるよ。54歳だけど、朝、疲れて憂鬱な気分で起きたよ」

「あと5歳でハッピーになれるわ!」

「今年で50歳になるんだけど、哀れな人生に突入か。でもね、私はけっこうハッピーだよ。親も年老いてきたり、健康のことで悩んだりするんだけどね。子供を持たなかったことは後悔するけど、もし子供がいたら心配することもでてくるんだろうな」

「52歳だけど、1番ハッピーだよ! お給料が高くなくても、休日に旅行にでかけなくても。20歳が1番哀れだったよ」 

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