北海道新幹線、いよいよ開業。函館駅には仕事を失った789系の「群れ」も

 

北海道新幹線が開業しました。開業前日、函館駅駅前では歓迎イベント会場の設営が急ピッチで進み、道南いさりび鉄道用券売機が設置されたりと慌しい様子だったようです。無料メルマガ「客車隊報」の発行者の中尾一樹さんが、開業前日の様子を函館駅から報告してくれました。

道南いさりび鉄道用券売機がお目見え

いよいよ北海道新幹線が開業しました!

ですが、現在の日時は3月25日14時半。

私は函館駅前のホテルにてこれを書いております。

3月21日の夜行列車ラストランリポートと、3月26日の新幹線一番列車リポートはこれから書きますが、まずはその間に事件(!?)が起きている現場からのレポートをお届けいたします。

3月22日から25日まで、青函トンネルは貨物列車と新幹線の試運転のみが運行されており、この期間中は列車で津軽海峡を越えることはできなくなっています。

これは北海道新幹線が青函トンネルを在来線と共有しているため十分な試験ができておらず、大胆にも旅客列車を全便運休して試験を行っております。

そのため函館に到着するすべての特急列車では「フェリーなどをご利用ください」という、これまた前代未聞の車内放送が流れております。

函館駅は開業準備作業が進行中で、駅前では歓迎イベント会場の設営が急ピッチで進み、第三セクターの道南いさりび鉄道用券売機が姿を現しました。

しかし窓口は相変わらず3つしかない(しかも2つしかあけていない)ため込み合っており、昨年の金沢より混雑することが予想されます。

そのため指定席券売機が2台設置されましたが、こちらは操作方法がわからない方が多いらしく、先ほども私がOL風のお姉さんに使い方を教えるなど、混乱がみられるようです。

ちなみにこの指定席券売機で北海道新幹線の特定特急券を買う場合は新幹線指定席の画面から操作する必要があります。

先ほど尋ねてきたお姉さんもそこで引っかかっていたようです。

青函トンネルを越えていた在来線車両の行方ですが、はまなす用寝台車スハネフ142北斗星用寝台車4両(オハネ2両+オハネフ2両)が苗穂工場に。

スーパー白鳥用の通称「バッタ」こと785300番台は五稜郭車両所におり、このまま解体されてしまう可能性があります。

スーパー白鳥という仕事を失った789たちは札幌に転用される予定ですが、現在は函館運転所の側線に大量留置され、まさに「白鳥の群れ」状態となっています。

一方、私の友人が最終はまなすの車内においてお手製のLED電光表示機を持ち込み、道内マスコミ各社に取材されまくっておりましたが、同行していた私自身も北海道新聞に出演してしまったようです(笑)

このLEDですが、可能であれば北海道新幹線の一番列車や、本日運転されます札幌市電はつね号にも持ち込む予定ですので、お近くの方は見に・乗りに来てくださいませ。

このように盛り上がってきている函館駅前からのリポートでした。

札幌市電はつね号公式サイト(参加費は無料です)

 

客車隊報

著者/中尾一樹(海峡同盟 代表)
青春18きっぷやクルーズ列車等の情報を中心としたメルマガを配信中。旅行サークル「海峡同盟」では青春18きっぷで北海道に行けなくなる可能性が発生したことをきっかけに2001年に結成。最近は海峡特例を守ることを目的として、国土交通省・運輸審議会が主催する公聴会に参加し公述人として意見するなど活動を行っている。

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