健康的な生活習慣で「がん」は本当に防げるのか? 30年も研究した結果

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日本人の死亡原因1位のがん。長年の研究で治療法はかなりの進歩を遂げていますが、まずは「がんに罹らないこと」が一番ですよね。『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』では、生活習慣ががんの罹患率とどのように関係するのか30年にわたって調査したイスラエルのグループの報告が紹介されています。

やっぱり、がんを防ぐには健康的な生活習慣が一番

私が今一番気になる病気はがんと痴呆症で、何とか避けたいと願っています。そこで今日は、がんについてのお話を。

がんは代表的な生活習慣病の1つですので、健康的な生活習慣ががんの予防には一番という内容です。

これはがんと栄養の関係を取り扱っている専門誌Nutr Cancer誌に、イスラエルのグループ(Tel Aviv University)が報告したものです。

研究では、30年間にわたって生活習慣とがん罹患率との関連を調べました。1982年の研究開始時に、健康な男女632名(40-70歳)を対象に、食事調査や身体活動などの調査、血圧、体重、身長、血液検査が行われました。

その際、1年以内にがんと診断された13名、および極端な摂取カロリーの4名は除外されています。

その後、平均24.2年間の追跡調査したところ146名(23.7%がんに罹ったことが明らかになりました。

次に、食事内容などの生活習慣に関する解析を行ったところ、比較的よく野菜を摂っているグループではほとんど摂らない群に比べて全がんリスクが38%も低いことが分かったそうです。

なお、興味深いことに、果物をあまり多く摂るグループでは、逆にリスクの増加が認められています。

以上の結果から、がんを防ぐ生活習慣ライフスタイルとしては、

  1. BMIが正常範囲
  2. タバコは吸わない
  3. 食物繊維と野菜の摂取が多い
  4. 運動習慣

重要であることが分かりました。

また、このような健康的な生活習慣・ライフスタイルを行えば、全がんリスクも37%に低下すると結論されています。

やっぱり、がんを防ぐには健康的な生活習慣が一番という訳ですね。

image by: Shutterstock

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