健康神話崩壊。「低脂肪ミルク」に隠された代用品の甘い罠

2016.04.18
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「脂肪分たっぷり」と、「低脂肪」もしくは「無脂肪」のミルクがスーパーの陳列棚にあった場合、健康志向な客がどちらを買い物かごに入れるか、容易に想像ができますよね。低脂肪、無脂肪ミルクを選ぶのが当たり前と思ったあなた、今までの常識を覆す研究結果が明らかとなりました。脂肪分の高いミルクを飲む人の方が、飲んでいない人に比べ、糖尿病になるリスクが低い、という驚きの結果が公表されたというのです。

高脂肪の食べ物を摂取している人は糖尿病のリスクが46%も低い!

Fox News Healthによるとタフツ大学とハーバード大学は、循環血のバイオメーカーと3,333人のデータをもとに15年にわたり研究をおこなってきました。

女性看護師の健康調査(Nurses’s Health Study)と男性医療従事者の健康調査(Health Professionals Follow-Up Study)に参加していた成人が対象です。

これらの大学は、日常的に高レベルの脂肪分を摂取している人は、低レベルの脂肪分を摂取している人よりも糖尿病になる確率が46%も低いと発表していると、Medical Dailyの中で掲載されています。

特に、世の中の中年男性にとっても気になる話題となりそうですが、これは一体どういうことなんでしょうか。

Time紙にて研究著者のDr. Dariush Mozaffarian は「他の研究結果も併せて今回の調査結果は、低脂肪乳だけを薦める、という方針に変化を求めるものとなりました」と語り、「低脂肪ミルクを飲む人が脂肪分たっぷりのミルクを飲む人よりもより良いという、有望な証拠はないのです」と付け加えました。

なるほど、私たちは「脂肪が少ない方が必ず健康にいい」という固定概念を勝手に持っていましたが、根拠となる証拠がなかったのですね。

脂肪の代わりに実は砂糖や炭水化物を代用している「低脂肪ミルクの罠」

ヘルスコンシャスな多くの人々が脂肪たっぷりのミルクから低脂肪ミルクへシフトする中で、過去の調査ではさらなる衝撃的な事実が明らかになりました。

なんと、低脂肪ミルクには脂肪をカットするため、砂糖、炭水化物を代用する傾向があるというのです。

もちろんこれらの「悪者」は糖尿病のリスクを増加させる物質です。

3年前にはスウェーデンの研究者が、脂肪分の多いミルクやバター、クリームなどの乳製品を摂取している中年男性は、全くもしくは滅多に摂取したことがない中年男性よりも、12年以上の期間に渡り肥満にならない、という衝撃の事実がMedical Dailyに掲載されています。

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