外国人だから見える日本の美点。「和の国」が世界中を感動させる理由

shutterstock_139171733
 

スクランブル交差点を行き交う人々、街中での外国人に対する視線、お墓で遊ぶ子どもたち。そんな「日常的な風景」に、来日した外国人たちが感動を覚えていることをご存知でしょうか。無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、彼らの言を取り上げながら日本人一人ひとりが持つべき「誇り」について考察しています。

国柄探訪: 外国人の見た「大いなる和の国」

高層ビルのレストランで、アメリカから来た老夫妻との食事を終えて、廊下に出ると、雨が降り出していた。廊下から外を見下ろすと、そこはハチ公広場前の大きなスクランブル交差点で、信号が青になると色とりどりの雨傘がひしめいていた。老夫妻は足をとめ、じっと窓から見下ろした。

「私たち、こうするのが大好きなの。日本のことが一番よくわかるから。雨の日、そしてことに渋谷のような大きな交差点。ほら、あちこちの方向へ動く傘をよく見てごらんなさい。ぶつかったり、押し合ったりしないでしょ? バレエの舞台の群舞みたいに、規則正しくゆずり合って滑って行く。演出家がいるかのように。これだけの数の傘が集まれば、こんな光景はよそでは決して見られない」

この言葉に、海外に合計15年も住んでいた文筆家の加藤恭子氏は次のような感想を持った。

内なる「外の眼」(JOG注: 海外生活体験を持つ日本人の眼)を意識している私も、ここまでは気づかなかった。いつもせかせかと急いでいる私は、「傘の群舞」に眼をとめたことすらなかったのだ。真の「外の眼」のみが指摘できる特徴だったのだろう

日本人には「せかせかとした雑踏」としか見えないスクランブル交差点で入り乱れる傘の群れを、この老夫妻は「規則正しくゆずり合って滑って行く日本人の姿として捉えていたのである。

加藤氏が編集した『私は日本のここが好き! 外国人54人が語る』には、こうした「外の眼」から見た日本人の様々な姿が描かれている。そこには我々自身も気づかない自分自身の姿がある。

print
いま読まれてます

  • 外国人だから見える日本の美点。「和の国」が世界中を感動させる理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け