日本発祥の森林浴、アメリカでも「Shinrin-yoku」として大ブームに

2016.05.23
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by erihiro(まぐまぐ編集部)
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インド発祥の「ヨガ」が新たな健康法として欧米に伝わり始めたのは1970年代のことですが、今では世界中の誰もが知る存在となりました。近年、「ヨガに続くのではないか」と言われ、最新トレンドとして注目を集めているのが、なんと日本発祥の「森林浴」なんだそうです。

森林浴は日本の林野庁が提案した健康法だった

今、米国で注目を浴びているのが、日本でおなじみの「森林浴」。

ご存知のとおり、森林浴とは草木が生い茂る公園や森の中をウォーキングすることです。

一般的には、樹木に精神的な癒しを求める行為のことを指し、樹木の香りが安らぎを与え、リラックス効果も抜群です。

じつはこれ、日本発祥だということ、知っていましたか?

当時、林野庁長官であった秋山智英による発案で、1982年に「森林浴構想」が発表されたのが、始まりだったと言われています。

なんとなく「森林浴」って海外発祥のイメージがありましたが、意外にも日本だったんですね。

しかも、発祥してから、まだ30数年しか経っていません。

アメリカで「Shinrin-yoku」が浸透中?

ワシントンポストは「森林浴(Forest bathing)が最新のフィットネストレンドとして、アメリカでヒット中」という見出しで詳しく紹介しています。

ソファーに座ってテレビを長時間見る人のことを揶揄する「カウチポテト(Couch Potato)」という言葉が生まれたアメリカでは、これまでインドア派が多数を占めていました。

実際に米国環境保護庁による2001年におこなった調査では、アメリカ人の87%が室内で過ごすという結果がでています。

そのような背景もあり、多くの研究者は健康維持のために自然の中で過ごすことを推奨してきました。

自然に囲まれた環境のなかで過ごすことは様々な効果があります。

例えば、ストレスレベルの低下ワーキングメモリーの改善や、生きていることを実感できる、などの良い効果を与えるといわれています。

アメリカ人の中でそのような認識が高くなったせいか、「多くの人が日本人の習慣“Shinrin-yoku”を実践している」と同紙は報じています。

森林浴は英語でForest Bathingと言いますが、Shinrin-yokuという日本語も浸透している様子

アメリカの中で最も森林浴が浸透していると言われているのが、カリフォルニア州

カリフォルニアといえば、アジアからの移民も多く、ヨガや瞑想など東洋から西洋に伝わった健康のトレンドに敏感な場所です。

Shinrin Yoku L.A」を設立した森林セラピー公認ガイドのベン・ページさんは、こう話しています。

「ここでは30年前にヨガがブームとなり、それは今日も続いています。私は森林セラピーも主流の習慣になるという、ヨガと同じような道をたどるのではないかと考えています」

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image by: Shinrin Yoku L.A

日本の森林浴の習慣から影響を受け、2012年より米サンフランシスコを拠点に活動する「Nature Forest Therapy」という団体では、森林セラピーガイドの育成プログラムを実施しています。

7日間の集中トレーニングを受けたあとに、6ヶ月間の実習をおこなうというこの長期プログラム。

カリフォルニア北部だけではなく、ニュージーランド、アイルランド、カナダ等でも開催しており、授業料は3210米ドル約35万円)。

けっこうお高めですが、内容も濃いようです。

  • 森林セラピーウォークの基本
  • 自然と森林のリサーチと知識
  • 森林セラピーガイドが知っておくべきことと、できること
  • ガイド方法のフレームワーク

トレーニングは少人数制のようです。

こちらが授業風景です。

森の中に身を委ねて、瞑想中?

森の中に身を委ねて、瞑想中?

老若男女問わず幅広い世代が参加者

老若男女問わず幅広い世代が参加者

室内でのディスカッション風景。どんな議論が交わされているのでしょうか

室内でのディスカッション風景。どんな議論が交わされているのでしょうか

地面に座り、参加者同士でディスカッション

地面に座り、参加者同士でディスカッション

image by: Nature Forest Therapy

この他にも、森林セラピーのエキスパートになるための多数の項目がリストアップされています。

このプログラムの卒業生の中には、ガイドの資格を得たあとに、森林セラピーガイドとして活躍する人もいるようです。

森林浴の効果は研究結果としても報告されています。

2010年の研究では、日本国内24箇所の森で森林浴に参加した被験者は、都会でウォーキングした人よりも、血圧や心拍数が下がったことがわかっています。

米国やフィンランドでも類似した結果がでています。

他の研究でも、森林浴と免疫システム促進の関係性が報告されているようです。

日本では30年以上前から根付いた森林浴。

アメリカでは徐々に“Shinrin-yoku”という言葉が浸透し始めており、今後は世界中に広まっていく可能性が高いのではないでしょうか。

近年テクノロジーが進む中、室内で過ごすことが多くなった現代人にとって、自然の中を歩くというごく普通なことが大切になってきているのかもしれません。

Image by: Shutterstock

Source by:  ワシントンポスト, Nature Forest Therapy , Shinrin Yoku L.A , Wikipedia

文/MAG2 NEWS編集部

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