「小学生にプログラミング必修」は、失敗必至の愚政策か

2016.06.30
by erihiro(まぐまぐ編集部)
 

日経の2014年「高校の「情報」科目、必修は名ばかり 簡単パソコン操作だけ」が、「情報処理学会は8月、教員向けの講習を初めて開催し、指導力の改善に乗り出した」と伝えていますが、まさに焼け石に水としか言いようがありません。

現状がまとめられているので紹介します。

プログラミングは思いついたアイデアを数学上の手順に置き換えてコンピュータの処理として実現します。

うまく作れればとても面白く、40年前に大学で希少だったディスク・オペレーティング・システム付きミニコンで対戦型麻雀ゲームを作って大学祭で遊んでもらった経験があります。

隘路を突破していく発見の喜びを教えられれば子どもに刺激的な経験になるでしょうが、決まり切ったプログラミング手順を教えるだけの授業に止まるなら苦痛そのものです。

長くウォッチしてきた立場からは人材・教材ともにかなり悲観的です。

性急にプログラミング教育に走るより、2011年『日本人の4割はパソコン無縁:欧米と大きく乖離』で示したデジタル・ディバイド層を何とかする問題意識を持って欲しいところです。

image by: Shutterstock

 

メルマガ『記者コラム「インターネットで読み解く!」』より一部抜粋

著者/団藤保晴
インターネットの水先案内をして15年の実績。元全国紙科学記者として鍛えた目利き力を駆使し本音で語る鮮烈時事コラムを担当。現在、「Blog vs. Media 時評」を中心にした活動のダイジェストをお届けしています。

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