画廊を巡る、ということ
普段アートや美術作品に触れる場所と言えば、美術館をイメージする方が多いのではないでしょうか。美術館は作家や時代、みどころなどが示されていて、気軽に観に行きやすいですよね。
今回、画廊を巡って美術作品に触れる「画廊の夜会」にお邪魔してきました。画廊を巡ることは、多くの方にとってなかなか馴染みのないことだと思います。
5月27日に行われた「画廊の夜会」は銀座ギャラリーズという、銀座で定期的にアートイベントを開催している任意団体の主催で、2004年から始まり毎年5〜6月に行われています。画廊に対し、「入りづらい」「敷居が高い」と感じている人も、ギャラリストや作家と交流したり、気軽に作品が楽しめる企画となっており、画廊を身近に感じられる機会になっているとのことです。普段は日中にオープンしているのが一般的ですが、このイベントでは開催時間が17:00〜21:00なので、夜会というネーミングになっています。
今回は、美をテーマに仕事をしている田中美那がレポートいたします。
普段は食生活を中心に皆さんのサポートを行っていますが、今回は私もアートに触れてより目を養おうと思い、参加させていただきました。
テーマ別のギャラリー巡り
画廊の場所がわからない、ひとりで入りにくいという方のために、テーマ別にギャラリー巡りツアーを実施されていました。
A:眼を凝らして美に浸る
B:個展で多彩な技法を鑑賞
C:キーワードは“歴史”
D:描写力に注目!
E:現代アーティスト十人十色
以上、5コースがあったのですが、私は「美」とついたAに参加しました。
Aコースは4軒のギャラリーをまわりました。
1軒目「銀座 黒田陶苑」
銀座 黒田陶苑さんは元々北大路魯山人の作品の専売店だったそうです。
実際、魯山人の作品も見せていただきました。
現在は若手作家・今井完亮の新作展を開催しておられます。
陶器で出来ているとは思えない繊細なお花など、とても素敵です。(残念ですが、撮影は不可でした)
同じツアー参加者の方で購入された方もいらっしゃいました!
和田さんと記念撮影
2軒目「表玄」
もともとは京都で創業されたそうで、作品も京都のものが中心とのこと。
内装が和風で凝っていて扉を閉めると、銀座の街の喧騒が消え静かに時を過ごせます。
奥には畳と床の間があり実際部屋に飾る際のイメージができます。
ゆっくり作品を鑑賞して寛げる雰囲気となっています。
表玄さんでは絵画を引き立てる照明について教えていただきました。
金子さんが説明してくださいました
3軒目「万葉洞みゆき店」
万葉洞の関谷さんと撮影
ビルの2階にあるのですが、万葉洞さんも同じく奥に畳の間と床の間があり室町時代の書が飾られていました。
お客様の中にはお茶を飲みながら長時間鑑賞される方もいらっしゃるとか。居心地がとてもいいので、納得です。
この日、Etherジュエリー展が開催されており、繊細なジュエリーの作品を見ることができました。とても可愛らしい印象でちょっと欲しくなりました!
女性の方で、時を忘れてずっと見入っていた方もいらっしゃいました。
Ether(エーテル)の田村謙一さん(左)と関谷晶子さん(右) 3人で記念撮影
4軒目「靖山画廊」
私達が着いた時は、すでに振舞い酒も始まっていて熱気ムンムンでした!
現在は入手困難な作品の作家さんが集ったグループ展が開催されていました。開催までいろいろと調整があったようで、こちらは構想から5年かかったそうです。
十人十色、様々な作品が多く並んでいたので、アート初心者の方は靖山画廊さんでアートデビューするといいかもしれません。
オーナーの山田さんは素敵な方で気さくに話してくださり、画廊にも入りやすい雰囲気です。
「お気軽に~」とおっしゃっていました。
今まで銀座には幾度となく行っておりましたが、今回ギャラリーツアーに参加してみて、初めてギャラリーがたくさんあることに気づきました。
美しいものに触れると心が和みます。
銀座にお買い物ついでにふらっとギャラリーに立ち寄ってみるというのも素敵だなと思いました。
次回、銀座ギャラリーズさんのイベントは、10月29日に「アフタヌーン・ギャラリーズ」、12月9日〜17日に「Xmasアートフェスタ」と、毎年開催されているイベントが控えています。
文:田中美那