11月に控えた米大統領を前に、ヒラリー、トランプ両陣営の情報戦が激化しているようです。そんな中で飛び出した、CIAのモレル元副長官の「トランプ氏は無自覚なロシア諜報員」という発言。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんはこの爆弾発言を取り上げ、トランプ氏とロシアのプーチン大統領との関係性について分析しています。
トランプは、ロシアの諜報員?(元CIA副長官の発言)
世界最大の「リアリティー・ショー」といえば、アメリカ大統領選挙。民主党ヒラリーさんと共和党トランプさんの戦いになっています。アメリカのエリート層とメディアは、皆ヒラリーさん支持。熱心に「トランプ叩き」をしています。最近は、「トランプがプーチンと協力する意向を示していること」が非難の対象になっています。
トランプはロシアの諜報員?
CIAの元副長官モレルさんは、最近こんな爆弾発言をしました。
「トランプ氏は無自覚なロシア諜報員」 元CIA副長官
朝日新聞デジタル8月6日(土)18時1分配信
「トランプ氏は無自覚なロシア政府の諜報(ちょうほう)員だ」──。
米中央情報局(CIA)のモレル元副長官は5日付の米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、共和党の大統領候補となったトランプ氏を強烈に批判した。「大統領に不適格なだけでなく、国の安全保障を危険にさらす」とも警告した。
「え~~~!? トランプさんて、ロシアの諜報員なの???」
しかも、語っているのが、CIAの元副長官。
「信ぴょう性あるに違いないぜ~~~」
しかし、「無自覚な」という言葉が重要です。何でしょう?
旧ソ連の国家保安委員会(KGB)出身のロシアのプーチン大統領について「個人の弱点を特定、利用するよう訓練された諜報員だ」とし、プーチン氏を持ち上げる発言をしてきたトランプ氏を「プーチン氏の計算通りに反応している」と指摘した。
(同上)
ほほお~。要するに、トランプさんは、直接的にロシアの諜報員ではないが、プーチンによって「遠隔操作」され、「プーチンの意志どおり」に動いていると。だから、トランプさん本人は気づかずに(無自覚で)「ロシアの諜報員のようになっている」という意味。
これ、どうなんでしょうか?