「風邪ひいたら風呂入るな」は迷信? 医師が是非を科学的に解明

 

■調査結果(統計学的に有意)

(1)高血圧時の入浴は事故発生のリスクが高い

・入浴前の収縮期血圧が160mmHg以上であることは入浴事故の発生と3.63倍*の関連があった(101-129mmHgを基準とした場合)。

・入浴前の拡張期血圧が100mmHg以上であることは入浴事故の発生と14.71倍*の関連があった(61-84mmHgを基準とした場合)。

(2)発熱時の入浴は事故発生のリスクが高い

・入浴前に体温37.5℃以上であることは入浴事故の発生と16.47倍*の関連があった(36.0-36.9℃を基準とした場合)。

と書かれている。 まさしく画期的な医学的エビデンスである。

むろん「当結果は入浴可否判断の絶対的な基準ではなく、最終的には個別に判断されるべきものです」と断りがある通り、目安ということだが、それでも「血圧の特に下の数値が100以上の場合はリスクがとても高い」「発熱時の入浴も大変リスクが高い」ということは類推できる。

僕は幸い、血圧はほぼ正常で、上が130強くらい、下は80ないくらいだが、風邪気味で微熱があるな、と思うと激アツ湯に入りたくなる。 今後は自重しようと思う。 皆さんも、お年寄りでなくともお気をつけ下さい。

ちなみに、血圧の急激な変動を抑えるためにも、入浴前のしっかりした「かけ湯」が本当に大切なのです。

 image by: Shutterstock.com

 

『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』より一部抜粋

著者/飯塚玲児
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
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