教育もガラパゴス化…日本の若者に「小粒」が多いワケ

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日本の教育水準の低さが問題視されている中、いよいよ残念なレベルに達していると頭をかかえているのは、『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』の著者で元参院議員の田村耕太郎さん。日本の若者への、愛ある嘆きをご紹介いたします。

若い奴はより小粒に

日本の若い逸材を早く世界にデビューさせるのも、私のミルケンインスティテュートでの任務なので、日本に帰るたびに色んなつてでイケてそうな人材に会うことにしている。
しかし、まず紹介役のイケてるヤツらが返答に窮する。
「あんまり思い当たらないですね~。英語話せないし小粒ですよ」と。

会うとさらに残念なケースが多い……
私の仮説は、

・母数(若者人口)が減っているから確率的に逸材が減る
・母数が減って競争が緩やかだし、貪欲さがない
・世界に関心が薄い。多分ネットメディアの影響で知った気になっているだけ?
・ネタ探しに窮する。メディアがダメだとわかっていても、他にネタがないので持ち上げてネタに→勘違い

本当に小粒。そして劣化(ごめんなさい。でもホンネ)。そして本当に英語ができない。だから世界の同世代の中での自分の相対的な地位がわからない。危機のかけらもない。

日本の若者だけが違う道を行っている感じ。中国もインドもASEANも欧米も、裕福な家庭で育った若者でも、まだまだガツガツしている。というか豊かに育ったのにさらにガツガツしている。
そしてアジアの若者はどんどん世界とつながろう出ていこうとしている。もちろん多くが過酷な環境にあるので、自分の居場所を出ていきたいのだろう。
日本は逆かな?それでも閉じこもり方がひどい。

多分、豊かに育ったことはあまり関係ない(世界レベルの起業家の家庭はそもそもそこそこ裕福)。
日本の居心地の良さは多様関連している(その背景にはサービス業等、色んな過酷な働き方があるわけで、多くの人々の不幸で日本の快適さは成り立っている)。
それと人口減少多様性のなさ(競争は緩やかになり、みんな何でもほとんど一緒だから新しい発想がうまれにくい)。
はみ出すことを許さない教育。そして食べ物?(農薬の多さと防腐剤の多さは世界一である日本の食材)。

これらの影響だろうか?

日本が莫大な借金を数少ない君たちに残しているのが申し訳ない。
競争力がない若者に莫大な借金を残してはいけない。

世界レベルと比較したら、大人と子供くらい同世代でも成熟度が違うし、受けている教育や経験が桁違い

最近あったスイス人は、ポロのプロ選手で、7歳くらいからポロをして、勉強も頑張り20歳で名門大を早期卒業して、その後プロ選手を二年やって引退し、今は資産家の親のお金を世界中に投資している。こんなやつがザラ。本当に優秀。

まずいよ。教育なんとかして世界と触れ合える機会をできるだけ小さいころから持たせないと。
全員がこういうやつらと競う必要はないけど、リーダー候補生はこういうやつをベンチマークにしないと。

世界を避け続けようがいずれは勝負を挑まれるのだ。

image by:Shutterstock

 

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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