はっきり言います。
「君の名は。」を観た人は「『口噛み酒』を飲みたい」という欲求に支配されている。
「心がとても渇いている。口噛み酒が飲みたい。」
だからリピーターもいるし人に勧めてしまう。
ただし人に勧めている人をよく観察すると若干照れているのに気づく。
おそらく自分が渇いていることに対する恥じらいがあるのだがもちろんそのことを意識のうえで自覚することはできない。
それどころか「観ましたよ」という人に「口噛み酒はエロスの象徴でしたね」という言葉をかけてみると「何でしたっけ?それ」ぐらいの反応が返ってくる。
あの映画を観て感動した人間が口噛み酒を覚えていないとは如何なることか。
そこまでエロスが抑圧されているのか。
両性具有性はおろか男性でも女性でもなくなってしまった人がこんなにも大勢いるのか。
まずは自分の性別としての機能を果たさなければ両性具有という人類の最終目標への到達可能性は完全に見えて来ない。
調べたところ口噛み酒は、実際に存在するらしく自分で造ることもできるらしい。
既にファンの中には自宅で口噛み酒を造り始めている人もいるのかもしれない。
しかし、そんなものを誰が欲しがるだろうか。
口噛み酒を自分で造る行為は自分を慰める行為と同列に位置する。
口噛み酒は自分で造るよりもエロスを投影できる対象に造ってもらいそれを大事に頂くべき類のものではないか。
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著者/中西康介(心理学者)
「相手の歴史を聴く」そういう聴き方をなるべく専門用語を使わずに紹介しています。相手の話に本当の意味で「共感」できた時もはや何の理論も技法も必要なくなります。サイドメニューとして時事ネタ・芸能・ビジネス・スポーツなどからも「対人関係に活かせる心理学」をお伝えします。
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