日本で「カジノ」が現実味。超党派議員で「法案早期成立」に追い風

 

そもそも、カジノ法案(IR推進法)は次のステップ、「IR実施法」につなげていくための法案です。

IR実施法を策定するための「アペタイザー」(前菜)のようなもの。

なので、この推進法にはそれほど負荷をかけることなく、粛々と成立を目指さなければならないと思います。

さもないと、次に控えている「IR実施法」でまた息切れをしてしまいますよね。

いずれにしてもカジノ法案が可決した場合、次のステップのコアな部分の一つとなる

カジノの運営方法の具体策はどうするのか?

というのが、カジノ業界の実務家として最も気になるところであります。

実施法に寄与する実務に根差した日本型カジノオペレーションの構築が急務となってくるからです。

ざっくばらんに言うと、日本にはカジノ以外の様々な運営方法・ノウハウは既に存在します。

大型IRを誘致する上で日本に唯一存在しないもの・・それはキャッシュを扱うカジノオペレーションです。

今国会の会期末は11月30日。

閉会まで後1か月半ほどとなりましたが、カジノ法案の行方は今度どうなるでしょうか。

日本の既存のカジノオペレーションに関しては、この10数年でかなり成熟をしてきました。

長い年月の法案の足踏みは、カジノ業界にとって結果的に大きな成長を遂げることになりました。

例えばカジノの人材育成、運営ノウハウ、ブランディング、ポーカートーナメントの開催など、海外に引けを取らない日本型オペレーションが既に存在しています。

ですが、法案の遅れは経験豊かなカジノディーラーが痺れを切らす理由にもなりました。

「遊戯施設」のみではディーラー業を長く続けることができず、アングラカジノに移行していったディーラーたちは、摘発を受けたカジノで前科者になるなど多くのディーラー技術のロス、悲しみもカジノ業界は経験しています。

しかしながら、それでも尚、法案成立の遅れが日本のカジノ業界を成熟させた部分も大きいと前向きに捉え、今後はカジノ法案の「早期可決」に期待をしています。

image by: Mimi Casino

 

鍛野ミミの「カジノの目線で」-ここだけばなし-』より一部抜粋

著者/鍛野ミミ
カジノコンサルタント。ディーラー歴25年。ラスベガスのディーラーライセンスを持ち、日本では数えるほどしかいない、海外大手カジノ事業主の「富裕層・VIPマーケティング」業務を経験した筆者が、これまで語ることのなかったカジノの「アレコレ」を発信していきます。
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