顕微鏡の先には神秘的なアートがあった。美しすぎるミクロの世界

2016.10.27
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「顕微鏡写真」とは、いわゆる顕微鏡を用いて撮影された高拡大写真のことですが、専用の装置以外にも、一眼レフカメラなど、レンズの取り外しが可能なカメラであれば撮影可能だそうです。そんななか、Nikonが主催する顕微鏡写真コンテスト「スモールワールド2016」の受賞作品たちが「神秘的で美しすぎる」と話題になっています。

輝く第1位の作品は、魚の「自撮り」写真?

「ニコンスモールコンテスト」とは、ニコンインスツルメントが主催する、顕微鏡写真のアートとしての美しさを競う世界的なコンテストです。

今年は世界中の70を超える国々から、実に2,000点以上もの応募作品が寄せられました。

受賞作品の多くは昆虫や人間の皮膚や細胞、魚などを題材に扱っていて、科学や薬学に関する要素を含んでいます。

1位 ゼブラフィッシュ(10倍)

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image by: Nikon

こちらが見事1位に輝いた作品です。

体長5センチほどの小型の魚、「ゼブラフィッシュの顔面写真です。

ゼブラフィッシュは主要臓器や組織の発生、構造がヒトとよく似ていて脊椎動物のモデル実験動物として用いられることが多いそうです。

撮影したのは、テキサスにあるUniversity of Texas MD Anderson Cancer Centerで遺伝子突然変異についての研究をしているDr. Oscar Ruiz。

彼はゼブラフィッシュを使った研究によって、口唇裂や口蓋裂などの顔面奇形の予防や治療につながる成果を得るため、日々奮闘しているそうです。

同氏の撮影したゼブラフィッシュは、その半開きの口とレンズを見つめる円らな瞳で、他20名のファイナリストたちを差し置いて、見事1位の座を獲得しました。

2位 めのうの天然石(90倍)

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image by: Nikon

こちらは2位の作品。

アゲート (めのう) と呼ばれる天然石の90倍の拡大写真です。

これだけ見ても何だか分からないけれど、不思議な魅力があってとにかく見入ってしまいます。

3位 ヒトの細胞(20倍)

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image by: Nikon

3位は、なんとヒトの脳細胞

何だか作りものみたいで、神秘的で引き込まれます。

では、4位以降も見ていきましょう。

4位 蝶の吻(6.3倍)

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image by: Nikon

5位 ゲンゴロウの足根(100倍)

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image by: Nikon

6位 気泡状に溶けたビタミンC(50倍)

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image by: Nikon

7位 イワヒバの葉(40倍)

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image by: Nikon

8位 野草の雄しべ(40倍)

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image by: Nikon

9位 エスプレッソ・コーヒーの水晶(倍率不明)

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image by: Nikon

10位 クチサケミズケムシ(200倍)

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image by: Nikon

 

拡大して生物や細胞などを覗いてみると、普段は見えない神秘がたくさん眠っていたなんて!

ミクロの世界の新たな発見ですね。

 

Image by: Nikon

Source by CNNNikon Small WorldWikipedia

文/貞賀 三奈美

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