水を飲み過ぎると中毒に? 意外と知らない「水中毒」の恐怖

2016.10.27
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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ダイエットや美貌を保つための手段として、「積極的な水分摂取」が勧められています。

おおよそ、1日あたり2リットル以上飲むことが奨励されていますが、一方で水分摂取過多による「水中毒」という症状があることをご存知でしょうか?

今回は、実はあまり知られていない「水中毒」という病気について、ご紹介しましょう。

「水はいくら飲んでも大丈夫」のウソ

女性は男性に比べて、一般的に水分を取らないとされています。

喉が渇いた際、男性は500mlのペットボトルを一気飲みする方も少なくありませんが、女性は500mlを1日持ち歩いても余っている方が多くいます。

そのため、「お水はむしろ積極的に飲んだほうがいい」と思っている方も多いでしょう。

しかし水は一定以上飲むと、最悪の場合は死に至るおそれもあります。それが「水中毒」なのです。

水を多量に飲むことで起こる問題

では、なぜ水中毒になってしまうのでしょうか?それは、体内の「塩分濃度」が関係しています。

人間が生きていく上で最低限必要なのは「水」と「塩」だといわれています。

身体は、一定の塩分があることで血液のバランスを維持しています。

そのため、水分を過剰に摂取すると塩分が過度に低くなってしまい、血液のバランスが崩れ、全身に深刻な影響を及ぼしてしまうのです。

水の目安は「1日2リットル」

水の摂取量の目安としてよく言われているのが「1日2リットル」です。

これ以上の過度な摂取は、水中毒を引き起こす可能性があるために敬遠されています。

2リットルというと、大きいペットボトル1本分に相当するため、通常ならば「頑張って摂取する量」となります。

しかし「頑張ってたくさん飲む」ことは厳禁。

海外では水飲み大会において1日7リットル飲んだ女性が死亡した例や、薬の副作用により水を大量に飲み続けた結果、水中毒となったケースもあります。そのため「1日2リットル」を目安とすれば、おおよそ水中毒になることはないでしょう。

適度な「スポーツドリンク」も効果的

運動中の水分補給としてお水を飲む、という方もいらっしゃるかと思います。

しかし運動中は適度な塩分も一緒に接種しないと、体内の塩分濃度が低下してしまう恐れがあります。

そのため、運動中は水分とともに塩分も一緒に摂取できるスポーツドリンクがおすすめ。

ただし、糖尿病など持病がありながら運動をする場合はスポーツドリンクが奨励されないケースもあります。

該当する方は必ず主治医に確認をしてから飲むようにしましょう。

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士)

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<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中

 

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記事提供:Mocosuku(もこすく)

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