営業利益9割減で「溺死」寸前。かっぱ寿司は息を吹き返せるのか?

 

一方、売上原価率が上昇した理由として、食材に費用をかけていると考えることもできます。同社は「商品力の強化」を最重要課題として位置付けていました。下期に向けては、「高品質な商品を投入する」と宣言しています。食材に費用をかけて「安かろう悪かろう」からの脱却を図ろうとしているように思えます。

そういう意味で、食材に費用をかけることは悪いことではありません。ただ、それが売上に結びつかないのであれば意味がありません。そのことが消費者に伝わらなければ絵に描いた餅といえます。

同社はロゴの差し替えを行うことでイメージの刷新を図りました。ただ、それだけでは不十分といえるでしょう。思い切った宣伝広告やキャンペーン、イベントなどを行うことで話題性を提供し、その上で「かっぱ寿司は変わった」と強く訴求するといった抜本的な施策が必要といえるでしょう。店舗オペレーション力の回復と接客サービス力の向上も急務といえそうです。

 

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著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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