元男装アイドルの作家が教える、本当は面白い「哲学」の魅力

2016.12.05
by まぐまぐ編集部
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「哲学」という学問に対して、あなたはどんなイメージを持っていますか?「難しそう」「役に立つの?」そんなイメージをお持ちの方も少なくないのかもしれません。まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、「哲学ナビゲーター」原田まりるさんの記事によると、哲学とは頭をつかう難しいものでは無いようです。原田さんは、自身が人生のどん底の時期を哲学によって救われたという経験を明かしながら、哲学の魅力について分かりやすく紹介しています。

原田まりるのやわらか哲学・第1回

はじめまして。哲学ナビゲーターの原田まりるです。

まずは皆様にご挨拶がてら自己紹介をさせていただきます。

私は哲学ナビゲーターとして「哲学の入門書」を書いています。先日もダイヤモンド社より「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。」という哲学のエンタメ小説を発売いたしました。

といっても完全にタイトルが一昔前のラノベ的です。このタイトルからイメージしていただける通り、全く難しい本ではありません。

ニヒルな女子高生がある日たまたまニーチェに出会い、哲学を教わる!という内容の、京都を舞台にした青春小説です。

「小難しい概念論を、これはまた難しい言葉で論じる」のがなんとなーく、みなさんの頭の中にある「哲学」のイメージだと思うのですが、本来「哲学書」はとっても面白い内容が書かれた本なんです。

哲学は「変人の妄想を論理的に説明したもの」?

哲学者にはもちろんアカデミックエリートもいますが、ニート、社会不適合者、自分ルールでしか生きれない変人、変態的性癖をもったやつ……などの変わり者も多く存在します。

そんな「ガチの変わり者」が「一生を使って考え抜いたひらめき・妄想を論理的に説明したもの」が哲学だったりするわけです。

また哲学は、「科学と文芸の中間」であるとも言えます。

科学者にも、文豪に大きな影響をあたえているのですが、そういった意味だけではなく「実証と妄想の中間」の学問としても捉えることができるのです。

例えば、相対性理論はアインシュタインが発見しなくてもこの世に存在していた理論かもしれないけど、文芸の「火花」って又吉さんがいなかったらこの世に存在することがなかった「空想の世界」ですよね。

哲学もこの又吉さんの例と似たようなことが言えて、そもそも存在していた法則を発見したというよりは、その哲学者がいなかったら存在しえなかった概念・思想でほぼ形成されている学問ともいえます。

また「哲学」と一言いっても論じられているジャンルはたくさんあります。ざっくりいうならば

「ここにコップが存在するってどういうこと?時間の概念ってなに?」というのが科学よりの哲学。

「自分はなぜ生きているのだろう、自分ってなんだろう?」というのが文芸よりの哲学

みなさんはどちらに興味がありますか?

私はぶっちゃけ前者には全く興味がありません!笑 

正直、どうでもいいです。知識として知ることは面白いかもしれないけど、どこかで自分の人生にそんな関係ないと思ってしまいます。圧倒的に後者のことに興味がある。

つまり「文芸よりの哲学」に興味があるのです。

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