首脳会談の「疲れ」
【毎日】は1面トップに2面記事、3面解説記事「クローズアップ」、そして社会面に関連記事。見出しを以下に。
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- 首相「特別な制度」主張
- 元島民の訪問拡充
- 遅刻常習プーチン大統領
- 日露「共存」道険し
- 法適用 食い違い
- 露 対日関係を利用
- 多極化世界 存在感発揮へ
- プーチン氏は日本好き?
- 柔道黒帯 領土「引き分け」発言
- 遠い島影 募る望郷
- 亡き母に伝えたい
- 我々には時間がない 元島民、大統領に手紙
uttiiの眼
「クローズアップ」は、ロシア側の頑なな姿勢、親露姿勢が明確なトランプ氏の米大統領選勝利などによって、「領土問題の解決は厳しさを増している」とする。一見和やかな会談冒頭のやりとりにも、そうした問題の影が伸びてきているようだ。
安倍氏が「ここの温泉は疲れが取れます。首脳会談の疲れが完全に取れると約束します」と笑顔で呼びかけたのに対し、プーチン氏は「温泉は楽しみ」と述べる一方、「一番いいのは疲れないこと」と語って笑いを誘ったという。《毎日》は、「難しい領土交渉は避けたい」と日本側をけん制したとも受け取れると書いている。だが、その体(てい)で行くのならば、そもそも安倍氏が「首脳会談の疲れ」と言ったのは、「領土問題で厳しいやりとりをすることになるぞ」という含意だったということも、併せて書いておくべきだったのではないか。