育児に迷ったら思い出したい。先人の知恵の結晶、6つのことわざ

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古来より脈々と伝えられてきたことわざは、わたしたちに多くの知恵を与えてくれます。もちろん、子育て中の親御さんにも役立つものも。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、教育評論家の親野智可等(おやの ちから)先生が、育児の参考になる6つのことわざを先生の解釈と共に紹介してくださっています。

ことわざは知恵の缶詰。子育てや教育にも活用を

ことわざは先人たちの経験の結晶であり、生きていく上で役立つ知恵の缶詰のようなものです。子育てや教育においても、ことわざはいろいろなことを教えてくれます。そこで、今回は、子育て中の方々の参考になりそうなことわざをいくつか選び、その意味と私の解釈を紹介いたします。

角を矯めて牛を殺す

「牛の曲がった角を無理にまっすぐに直そうとすると、かえって牛を死なせてしまうことになる。小さな欠点を無理に直そうとすると、かえって全体をだめにしてしまう

これは親が非常によくやりがちなことです。例えば、子どもが楽しかった遠足のことを勢いよく日記に書いているとき、「字を丁寧に書きなさい。習った漢字を使いなさい」などと言ってしまいます。

ブロックや粘土や紙などで夢中になって創造的な遊びをしているときに、「散らかさないで。ちゃんと片づけて」などと言ってしまいます。

このように、多くの親はしつけ主義に走って細かいことで叱り続け、子どもをこぢんまりとした盆栽のようにしてしまいます。本当は大木になれたはずなのに…。

親しき仲にも礼儀あり

「どんなに親密な関係であっても、守るべき礼儀がある。それを疎かにすると人間関係が崩れる」

親はみんなわが子に対してやりたい放題で、礼儀などいらないと思っています。大人同士ではとても言えないようなひどい言葉や、よその子には絶対言えないような罵詈雑言も、わが子には平気でぶつけています。

なぜそうなってしまうかというと、「自分は親だ。自分の子どもに何の遠慮がいるのか? これはこの子のためなんだ。しつけのためなんだ」という思い込みがあるからです。

そして、親という立場に甘えて、自分の圧倒的な権力に溺れた結果、わが子との関係が他人以上に冷え切ったものになってしまうことがよくあります。

親子といえども人間関係のひとつであることにかわりはありません。他人行儀になる必要はありませんが、一人の人間同士としてお互いをリスペクトし合うことが大切です。親が子どもをリスペクトすれば、子どもからもまったく同じものが返ってきます。

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