36億人分の資産を保有しているのは、62人ではなくてたった●人
このオックスファム、1年ぶりに報告書を出しました。その内容は、去年以上に「卒倒物」です。
世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪に集中
AFP=時事 1/16(月)13:01配信
【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当する36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。
大富豪8人の資産額 = 貧しい36億人の資産額である。62人ではなく、8人だそうです。
この報告書は、スイス・ダボス(Davos)で17日から世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が開催されるのを前に発表されたもの。それによると、世界人口のうち所得の低い半数の人々の資産額の合計と同額の富が、米誌フォーブス(Forbes)の世界長者番付上位の米国人6人、スペイン人1人、メキシコ人1人の計8人に集中しているという。
(同前)
8人って一体誰なんでしょう?
この8人の中には、米マイクロソフト(Microsoft)の共同創業者ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏、交流サイト(SNS)最大手フェイスブック(Facebook)の共同創業者マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏、インターネット通販最大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が含まれている。
(同前)
- ビル・ゲイツ(マイクロソフト=2016年資産は、8兆4,800億円!)
- マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック=5兆400億円)
- ジェフ・ベゾス(アマゾン=5兆1,100億円)
いずれも、世界的企業の創業者。残り5人は誰なのでしょうか?
- アマンシオ・オルテガ(ザラ=7兆5,700億円)
- ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ=6兆800億円)
- カルロス・スリム(テレフォノス・デ・メヒコ=5兆6,500億円)
- ラリー・エリソン(オラクル=4兆9,300億円)
- マイケル・ブルームバーグ(ブルームバーグ=4兆5,200億円)
う~む。資産額を見ると、オックスファムの報告も、「そうなのだろうな」と思えます。
ところで、オックスファム、去年は「トップ62人=36億人」と報告していた。なぜ今年は、「トップ8人=36億人」に変わったのでしょうか?
オックスファムが1年前に発表した報告書では、世界人口の半分と同額の資産が集中していると指摘された富豪の人数は62人だった。オックスファムによると今回は、インドや中国などにおける富の再分配のデータを刷新し、算出し直したという。
(同前)
去年が間違っていた、今年の方が正確だと。オックスファムは、「超格差世界の影響」についても触れています。
オックスファムは、世界で所得格差が拡大していることと、既存政治への幻滅が広がっていることには関連性があると指摘している。報告書では、「ブレグジット(Brexit、英国のEU離脱)から米大統領選でのドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の当選まで、人種差別の増加と既存政治への幻滅の拡大が憂慮すべき事態となっている。裕福な国々で現状を容認しない人々が増えつつあることを示す兆候がある」と説明。
(同前)
イギリスのEU離脱、トランプ当選は、「格差拡大の結果」だそうです。同感です。