無敵の「しまむら」が新たに導入した“自動値下げシステム”の実力

 

先日掲載の記事「ユニクロを突き放す、絶好調『しまむら』。なぜ一人勝ちできるのか?」でもお伝えしたように、苦境に追い込まれる周囲のアパレル店を尻目に、好調な売り上げを見せる「しまむら」。その強さの理由のひとつとしてあげられるのが、売り場の「鮮度」を保ちつつ売り切るということに徹底してこだわっているという点でした。今回の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、しまむらが導入を広げるあるシステムについて詳述しています。

しまむら、値下げを自動判断する新システムを導入

佐藤昌司です。2017年1月20日付日本経済新聞は、「カジュアル衣料大手のしまむらは、値下げする商品を自動で選別するシステムの導入を広げる」と報じました。

売れ行きが不振の商品の値下げをITシステムが判断し、売れる価格に値引きし販売期限までに売り切ることで収益を最大化させるようです。

衣料品は季節や天候の影響を強く受けるため一般的には販売期限があり、一定期間で売り切る必要があります。季節や天候の影響で急激に販売が落ち込むことがあります。そのため、売れ行きが思わしくない商品は早い段階で値引きを行い売れる価格に設定して販売を促進する必要があります。

値下げの判断が遅くなると在庫が過剰になり、売り場や倉庫のスペースを圧迫してしまいます。また、在庫一掃のための値下げは獲得できる利益を減らしてしまいます。一方、早い段階で値下げしてしまうと、より多くの利益を得る機会を逃してしまう機会損失が生じてしまいます。しまむらは値下げの判断をシステムで行うことで収益の最大化と業務の効率化の実現を目指すようです。

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