加害者からは聞き取りせず。横浜原発いじめ、第三者委員会の怠慢

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150万円もの大金を同級生に支払わせられたにも関わらず、教育長が「いじめではない」という趣旨の発言を行い大炎上となった、いわゆる横浜原発いじめ事件。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、加害者に聞き取りもせずに報告書を作成した「第三者委員会」と、教育長の発言を肯定しただけのように思える市長の「謝罪」を厳しく批判しています。

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横浜原発いじめ事件についての教育長の発言が、大きな問題となっています。教育長が、第三者委員会の報告を元に「『おごってもらった』と言っていることなどから、いじめという結論を導くのは疑問がある」と発言したことが批判されています。

第三者委員会は、昨年の11月に報告書をまとめたが、その中には「だれが出す?」「賠償金もらっているだろ?」とか「次のお金もよろしくな」などと言われてお金を持ち出したと記され、更に「『いじめ』から逃れようとする当該児童の精一杯の防衛機制対応機制であったということも推察できる」と述べられています。

しかしこの報告書は、「被害生徒と同学年の児童へのアンケート調査」もせず、加害者への聞き取りも行わずに分析したものだと報道されています。加害者と言われている子からの聞き取りもしないで、最終の報告書とはあまりにもひどすぎます。

この教育長の発言に批判や抗議が相次いだことを受けて「横浜市長が謝罪した」と報道されておりますが、その内容は「教育長は第三者委員会の結論を尊重する立場から、『認定は難しい』という考え方を答弁したということだった」「生徒がつらい思いをしている中、丁寧に趣旨を伝えるべきで、至らない、大変申し訳ない発言だった」という。これでは、教育長の発言を肯定しただけとしか思えません。

たとえおごりであっても、小学生が1万円もの金額を「◯◯君に、おごってもらった」と言っていたら「何やってんの。ダメよ。返しなさい」と親が子供を連れて、相手の親に謝罪しに行き、返すのが普通なのではないでしょうか。ましてや150万円です。しかも、今回の事件は、大人がやったら、「たかり」「恐喝」と言うべき事案です。

「悪いものは悪い」とはっきり示さずに、「うまく解決しよう」としているのでしょうか。第三者委員会市長以下教育関係者の姿勢に問題があるとしか思えません。

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