女に立ち読みさせろ。人間の心理を知り尽したコンビニのレイアウト

2017.02.06
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身近なコンビニの知られざる裏話を、この業界に詳しいライターの日比谷新太さんがレポートする当シリーズ。前回の恵方巻きの話題に続いて、今回取り上げるのは「コンビニで売られている雑誌」について。最近のコンビニは雑誌ばかりではなく、書籍なども多く置かれるようになりましたが、どういった経緯でそうなったのでしょうか。

売場を惑わす「取次制度」

雑誌は、一般の商品とは異なる商習慣で販売されています。

一般の商品なら、店舗(販売者)が欲しいと思う商品を、欲しい時に欲しい量を発注すれば、それが納品されます。ところが雑誌に関しては、「取次会社(出版取次)」と呼ばれる業者が、どの商品をどのコンビニや書店に何冊納品するかを決めています。

また、納品されたものの売れなかった雑誌は、取次会社に返本されるシステムになっています。そのため取次会社側としては無難な冊数を納品して、できるだけ返本にならないようにしているのですが、いっぽうでコンビニなどの店舗側は、どの本が何冊納品されるのかは正確に把握できません

雑誌(書籍)ビジネスの問題点は、この取次制度にあると考えられています。販売者・納品者ともに、お客さんのニーズを正確に把握し販売努力を行うということが、とてもやりにくい環境なのです。

ところで書店やコンビニへの納品数ですが、これは取次会社が各店舗の販売動向を確認したうえで決定していきます。これが「自動配本システム」と呼ばれるものです。

この自動配本システムを簡単に説明すると、

・早く売り切れる→次回以降の納品数が増える
・売り切れず返本する→次回以降の納品数が減少する

……というものです。コンビニとしては納品数が増えないと売上が上がらないので、納品された雑誌はなるべく返本しないよう、一日でも早く売り切る努力をします。具体的には「本日発売」といった目立つPOPを作る、手に取りやすいレジ前に展開する、などです。

また最近では、コンビニにある雑誌ゴンドラの裏に発売中の雑誌を並べる「サンプル陳列」も、止めるところが増えてきています。というのも、本来ならばサンプル陳列された雑誌も、タイミングを見て売場に戻して売り切りたいところなのですが、うっかりサンプルを戻す作業を忘れてしまい、結果的に返本となってしまうことが多いからです。これが続くと徐々に納品される数が減っていき、ひいては売上のダウンにつながります。

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