日台友好の象徴に横槍。日本人の寄附で再建された台湾の神社に批判

 

今回の騒動を引き起こした国民党の政策委員会の蔡正元執行長は、国民党内の内ゲバの真っ最中で不正汚職問題で叩かれています。そのため、自分の不正から人々の目を逸らす目的で、今回の神社問題をわざわざ引き起こしたのだろうというのが専らの下馬評です。

神社がある場所に居住していた牡丹社の先住民たちは、昔から漢人と抗争を繰り返してきた集落なだけに、漢人を知り尽くしていました。

井伊直弼と日米修好通商条約を締結したハリスも、「牡丹社蛮は深化をとげた最高の先住民」と讃えていましたし、日本領台時代は新渡戸稲造の「武士道」を日本人と共有するなどで台湾先住民の代表蛮とされていました。

また、台湾南部の屏東は、先住民と客家人がもっとも多い地域であり、台南学園都市の古代遺跡があったとも言われています。蔡英文総統の出身地でもあります。そうした要因を総体的に見て、台湾南部の地域的な特色は日本の長州か薩摩に似ていると言えるでしょう。

そんな地で、神社をめぐってレベルの低い論争を繰り広げるとは愚の骨頂。神社について心と魂の問題を語るなら別ですが、国民党による嫌がらせのネタとして神社を利用するとは言語道断。時代錯誤もいいところです。

台湾の国民党員は、このような姑息な手はもはや台湾では通用しないことを知っておくべきでしょう。

image by: 台湾 第一之宮 高士神社公式ブログ

 

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