始まりは1本の樹。ソメイヨシノはすべて「クローン」という事実

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菊と並んで日本を代表する花、桜。桜といえばソメイヨシノがまず思い浮かびますが、その生態には驚きの事実があることをご存知でしょうか。そんな「ソメイヨシノの秘密」が無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』で詳しく紹介しています。桜を見る目が少し変わるかもしれませんよ。

ソメイヨシノはみな同じ

【豆知識】知らなかったよ。沖縄でソメイヨシノが咲かないとは…」では桜(ソメイヨシノ)の開花予報について簡単にお話ししました。

今の私たちにとっては、桜=ソメイヨシノですが、一口に「桜」と言っても品種はたくさんあります。大阪人にとってはおなじみの「造幣局の通り抜け」では133品種もあり、そのうち8割が八重桜だそうです。

平安時代の『古今和歌集』をはじめ、古来、多くの文学作品の中に桜は登場しますが、実はそれらはソメイヨシノではありません

ソメイヨシノは、最近の研究で、江戸時代頃にとある植木職人がかけあわせて作ったものとわかってきています。当時の人にとってどんな桜に見えたのか、私たちには想像することしかできませんが、きっと斬新でとても美しく、魅了する姿だったのでしょう。

残念ながら自然に増えることができないので、接ぎ木挿し木などの繁殖で増やすしかありません。人気が高まったソメイヨシノはこうして全国に広まったわけですが、もとはといえば一つの掛け合わせの結果からのスタートです。

ですから、全国にあるソメイヨシノはみんな言うなれば「クローン」なのです。性質がみな同じという特徴があるので、「開花予報」ということもある程度可能になるのです。ほぼみな同じ条件で開花するはずだから…と考えられるからです。

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