書店の倒産が前年の1.5倍に。街角の本屋さんはもういらないのか?

 

小規模書店は困難に直面しています。一方、大手の書店の業績は好調です。「TSUTAYA」や「蔦屋書店」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のTSUTAYAは2月3日、2016年の書籍・雑誌の販売額が1308億円で、1994年より22年連続して過去最高額を突破したと発表しました。また、CCCの2015年度の売上高は2392億円で増収を達成しています。

CCC以外の大手も好調です。『出版物販売額の実態 2016』によると、2015年度の紀伊國屋書店の売上高は前年比1.8%増の1086億円、丸善ジュンク堂書店は759億円(前年売上高記載なし)、未来屋書店は8.3%増の548億円、有隣堂書店は4.0%増の524億円です。大手の書店の業績は好調であることがわかります。

大型書店は有利です。出版取次から売れ筋の書籍を大量に確保できます。そのため消費者ニーズに応えることができます。しかし、ただ大型であれば売れるという時代でもありません。例えば東京で屈指の規模を誇った、紀伊國屋書店の新宿南店が昨年8月、6階を除いた1~5階までの売り場の営業を終了しました。業績不振が理由とみられています。

紀伊國屋書店の新宿南店は大型店にも関わらず、業績不振で撤退に追い込まれました。筆者は同店を何度か利用したことがあるため、撤退した理由がなんとなくわかります。新宿駅周辺地区の中でもあまりメジャーではなく利便性が高いともいえない場所にあるからだと考えています。

筆者は、新宿の繁華街のど真ん中にある紀伊國屋書店の新宿本店をよく利用します。新宿本店と新宿南店とでは規模や品揃えは大差ないのですが、新宿本店の方が便利な場所にあるためこちらを利用します。

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